レメディの使い方ABC

化膿系レメディ:シリカ Sil.

2010-10-17

こんにちは、クラシカルホメオパシー京都、荻野千恵美です。

今秋も金木犀が香り、萩の花が咲く季節に、オーストリアからお二人の先生方をお迎えして国際セミナーを開催することができました。

今回のテーマは、去年に引き続き「続:元素のレメディ~周期律表を解き明かす~」でした。

高校時代の元素の周期律表は、私にとっては退屈極まりないものでした。
あの頃は、同じ列に並ぶ者同士が共通の性質を持つと教えられても、全く興味がわきませんでした。

しかし、元素が、それを原料とするレメディのテーマや症状像となって並んだ時、その配列は、生まれてきて死んでいくまでの人の人生に反映されているということに気づかされます。
ホメオパシー的な視点から見たとき、周期律表は、今までとは全く違った姿で私の前に現れ、魅力溢れるものに変貌したのです。

1年生にとっては、周期律表を見て元素全体から1つ1つのレメディを理解していくと言うような勉強の仕方をしたのは今回が初めてでした。
しかし、1年生の生徒さんの中から、今回のセミナーを通じて「ホメオパシーの奥深さ、素晴らしさを感じ、ますます学びを深めたいという意欲がわいてきました。」という意見も頂くことができました。

私には、このことがなによりの喜びでした。

CHKでは、このセミナーが初めての3学年合同の授業となりました。
学年の違う人たちが、机を並べて勉強するというのは、教える側、学ぶ側にとっても様々乗り越えなくてはならないことが出てきます。
でも、それを上回る、他学年との交流という楽しさもありました。
三日目の昼休みには、同じ施設内のレストランで、先生方を囲んでの懇親会を開きました。ここは、お料理も素晴らしいのですが、京都の東山連山の見える眺めのいいところです。秋の気配を感じながら1時間半、楽しい談笑の時間を持つことができました。

来年は、いよいよ国際セミナーも、3回目となります。

来年は、「ホメオパシー友の会」主催のセミナーにCHKの生徒全員と卒業生が参加する予定です。学年だけでなく、学校を越えたクラシカルホメオパシーを学ぶ者同士の交流の場にもなることだと思います。

今から、なんだか待ち遠しいような気分です。

それでは、始めましょう。

「セルフケアコース6 特に女性に関係したレメディ」 その4

<シリカ Sil.>
原料は、二酸化ケイ素です。

地球上の地殻を構成する岩石の中で、一番多く存在するものであり、植物の組成に不可欠な要素でもあります。
人体の中では、歯、髪の毛、爪を強化するほか、結合組織にも含まれています。
水晶は、純粋な二酸化ケイ素が、結晶化したものです。

去年の、専門家養成コースのプルービングの授業では、この物質を使いました。
私が、その授業で体験したのは、後頭部の重い痛みと、心身ともに、凍りつき、固まって、動けなくなってしまいそうな感覚でした。
イメージは、森が雪におおわれ、動物が冬眠し、池の水が、凍って固くなっていくような感じのものでした。
シリカの人の中心は、心身共にエネルギーが少ないことだと言われていますが、私は、シリカの「エネルギーの少なさ」の質感をこのプルービングから体感できたような気がしています。
シリカの人は、寒がりで熱いお風呂が大好きです。
シリカの子供は、発育が遅くよく風邪を引きます。感染症にかかりやすく化膿もしやすいです。そして治るのに時間がかかります。そして便秘がち。音に敏感です。ミルクを嫌い、母乳さえだめな子もいます。

シリカは、古くはガラスや陶磁器の原料とされてきました。

シリカがマッチする人は、調子のよい状態であれば、ガラスのようにまばゆく輝き、上品です。
しかし、割れやすくて弾力性のないガラスのように、頑固で偏狭な一面もあります。
正面切って反発することはありませんが、内的な抵抗感は強く、なかなか素直で従順というわけにはいきません。
けんかも、割れるようにしてしまいます。
ガラスケースに入ったお人形のように、人に見られているという感覚もあり、見られたい自分の固定的イメージのようなものを持っています。
そして、それに固執します。

窓ガラスは、透明で外の景色や光を通し、雨風やほこりから私たちを守ってくれます。
しかし、冬になると、すぐに水滴がついて、びしょびしょに濡れてしまいます。
シリカの人も、すごく汗をかきます。汗を多くかき、のどが渇いて、水分もたくさん取る人です。特に、シリカの人の足の汗は量も多く、臭いがあり、靴下をすぐに痛めてしまいます。

現代では、シリカは、半導体の原料として、とても重要な鉱物となっています。
シリカの人は、頭脳明晰で知識を吸収することを好みますが、コンピューターも得意です。
新しいSYNTHESIS Repertory(レメディ検索辞書)では、精神症状の項目の「Playing-desire Nintendo」というところに出てくるレメディの1つです。
任天堂のコンピューターゲームで遊ぶことが大好きな人のようです。
私には、ホメオパシーの世界で、日本の会社名を見つけたことが、うれしい驚きでした。

セルフケア的には、「トゲ抜きレメディ」としてご紹介しています。
二酸化ケイ素が、長い時間をかけて、不純物を外に吐き出しながら結晶化してできたものが、透明で美しい水晶(クリスタル)になります。
シリカのレメディも、身体に入った異物を外に排出するということを助けてくれます。
庭仕事をしていて、手のひらにいっぱいとげが刺さったとき、このレメディに助けられたという話を、何人かの方からお聞きしたことがあります。

自然界には、金、銀、プラチナ、ダイヤのような貴金属は、あまりたくさんは存在しません。そして、そのような物質を原料とするレメディを必要とする人も、あまりいないようです。
シリカは、自然界に、様々な形で多く存在する物質です。ですから、人間界にもシリカのレメディを必要とする人はたくさんいます。

あなたの周りに、そんな人は、いませんか?