今月の活動

2012年7月講義(3年生)

6月30日(土)荻野講師

先月の講義の続きをしました。
「初回レメディの査定と2回目のセッションで何をどのように考えて行くか」の続きです。

先月、具体的なケース学習をしました。
皆さんには、すでに先月の時点でそのケースでクライアントが癒されるべき点を発表してもらいました。
それをもとにして、今月の授業の初めに候補レメディを一人ずつ発表してもらいました。

この1ヶ月間、皆さんが、このケースについてよく考えてきたことが窺われました。

ケースの捉え方はまだ難しく感じているだろうと思いますが、これまで何回も繰り返してきた
ケース学習を通じて、シングルレメディに至る道筋をおおまかにつかめてきたなと思いました。

そして、この2ヶ月間通じて学んだ「ジグザグ法」によってケースを進めて行くに従い、より
本質的なレメディに辿りつけるということも実感できたのではないかと思います。

学校を卒業して個人相談を始めると、大半のケースでこの「ジグザグ法」を選択することになります。
シミリマム(最類似レメディ)をいきなり見つけることは至難の技であり、通常はシミラー(類似レメディ)
から順番にアプローチして行くのが大半ですから。
先月と今月の2回の授業で、その筋道は見え始めたと思います。

学習のまとめとして、初回レメディの査定がいかに大切かということとオルガノンのセクション
180~184を確認して講義を終了しました。

オルガノン要約(抜粋)

§180 不完全な(SRPの適合がない)レメディを用いれば、レメディが持つ特有の付随的な症状を生み出すだろう。しかしその症状は病そのものから発したものである。

§181 そうして現れた付随的な症状は、レメディによって引き起こされたものだが、実はその人の病そのものから現れたものでもある。つまりその症状の総体が現在の真の病的状態であり、それを癒さなければならない。

§182 現れてる症状が少ないために最初のレメディは不完全にならざるを得ないとしても、その都度適切なレメディを選んで行くことが、病の内容を完全にすることに役立つ。

§183 最初のレメディがもはやそれ以上働かなくなったら、現状を記録し、それに基づいて次のレメディを見つければよい。そのレメディは今の状態にまさに適したものであり、症状の数も増え、症状像としてより完全になっているはずであるから。

§184 これを回復するまで続けること。

7月1日(日)野村講師

4月に引き続き、レメディのあるファミリー(グループ)に共通する症状群(ルーブリック)から、
そのファミリーのクオリティを掴む体験学習をしてみました。

今回も選んだファミリー(グループ)は、2つです。
1つは、ある特異な植物のファミリー。もう1つは動物の中のある種類(蜘蛛科)。

4月に学んだヘビ類と今回の蜘蛛類では、クオリティーが全く異なっていることが分かったと思います。

また、そのグループ共通の理解を深めるために、過去のペーパーケースにも親しんでもらいました。
これは、レパートリー(ホメオパシーの症状別辞書)から、いかに適切なRubrics(特徴的症状)
を選ぶことに慣れて頂くことも目的にしています。

皆さん、また一段と選び方が的確になりスピードも早くなってきているのを感じました。