今月の活動

2012年6月合同授業(1・2年生)

6月23日(土)野村講師

昨年に引き続き、プルービングの講義を4期生・5期生合同で実施しました。

今回のプルービングの材料は、家庭でも時々料理に使うことがある食品(スキムミルク)をそのまま摂って頂きました。

この合同授業の目的は2つありました。

1つ目は、プルービングはより多くのメンバーでした方が良い情報が得られると考えられること。2つ目は、在学中の3年間のうちに、少なくとも2回は経験しておいた方がホメオパシーへの理解がより深くなると考えられること。

この体験を通じて、理解が深まったことは、おおむね3つありました。

1.レメディに対する理解レベルが文字だけでなく心身全体で感じ取れたこと。
2.類似の法則が真実であることを身をもって理解できたこと。
3.最終的にはこの体験を通じて、自己への理解が深まったこと。

実際に、参加した生徒さん全員が、プルービング体験を通じて心身の状態が変化してゆくのを感じることができました。面白いのは、このレメディと似た状態(症状)の方は、気分爽快で体調も良くなりました。一方で、このレメディと全く無縁の方は、一時的にこのレメディの症状が出てやがて消えて行きました。

たった1粒のレメディ(原材料)が、如何に大きな変化をもたらすかが分かったと思います。同時に1種類で最少量のレメディの重みを充分に感じてもらえたと思います。

ホメオパシーの創始者ハーネマンは、生涯自らの身体でプルービングを体験し続けた人です。88歳まで健康に生き切っている人でもあります。

授業の最後に、今回利用したレメディについて公表し、レメディの解説(Lac-d.スキムミルクのレメディ)をして授業を終えました。

オルガノン§105~145抜粋(要約)

§105 真の療法家の第2の仕事:レメディのエネルギーを研究すること。

§106 ホメオパスはレメディの働き(健康な人に生じさせる病的症状や状態の変化)に精通していなければならない。

§108 ”健康な人でプルービングすること”こそがレメディの能力と傾向を突き止めるのに、確実で本質的な手続きである。レメディの治癒力を知るには、健康状態を変化させる力について観察することでしか分からないから。 

§111 レメディは、それぞれが「確定的な症状」を生み出すことができ、それぞれ特有なものである。

§120 レメディをそれぞれ厳密に区別してプルービングすること。そうすればレメディの働きが正確に理解でき、的確な処方をすることが可能になる。

§124 プルービングの際、その素材は複数のものを同時に使用してはならない。

§135 プルービングの情報を確実にするのは多数の性質の異なる男女の身体を用いること。その後プルービングを続けてもそれ以外の症状がもはや現れなくなったときプルービングは完全となる。

§136 レメディは全ての健康な人に症状を生み出す力を持っている。それ故その病の状態に類似した症状が認められる人に対して、ホメオパシー的に選ばれたレメディを微量投与すれば健康に導く。

§137 一次作用のみが最も知るべき価値のあるもので、それは適量の投与で得られる。過剰投与は一次・二次作用を混乱させる。

§139 プルービングで現れた症状は細かく正確にメモを取り、プルーバーの目の前で確認すること。
(注)プルービング情報を世に出す人はその内容に責任を持つ必要がある。

§140 プルーバーが語ったことだけを記述し推測や憶測は入れてはいけない。

§141 最も優れたプルーバーとはホメオパスが自分に対して行ったものである。
(注)最も信頼できるプルーバーは自分だから。そして「汝自身(知恵の根本にあるもの)を知る」ことができる。自分へのプルービングはレメディをより広く深く探求する動機となる。そして、プルービングを行うことでプルーバーの健康はより安定し向上する。(ハーネマンの経験上のもの)

§143 真のマテリアメディカは正しいプルービングとそれを慎重、忠実に記録したものだけである。

§144 マテリアメディカの中からは憶測を完全に排除すべきである。