今月の活動

2011年2月講義(1年生)

2月26日(土)野村講師

1年間の総まとめとして、ライブケースを通じて、Case Takingの講義をした。

まずは、オルガノンの§3を元にオルガノンの全体像についておさらいをした。その上で、Case Takingの項目(§83~99)について、講義を進めた。

オルガノンには、事細かにCase Takinngの方法が述べられている。ハーネマンの病に対する妥協を許さない姿勢とその具体性には、何度講義しても驚かされる。生徒さんたちも同じ気持ちだろう。

昨年に引き続き、ライブケースは、お子さんに来て頂いた。小学校の低学年にも関わらず、人前でものおじせず、話して頂き、本当に良いライブセッションが出来た。ケースを受け止めてから、たった一つのレメディに辿り着くまでの一連の流れを体験してもらえたと思う。この講義の目的は、充分に達成できたと思う。ご協力いただいたお子さんに感謝したい。

2月27日(日)荻野講師

レメディ学習の前に、前日のケースの反省点から、ホメオパスとして陥りがちな「偏見」について皆さんから述べてもらった。それを踏まえた上で、オルガノンでも最も大切な項目の一つ~§6『偏見なき観察者』~について解説した。前日のケースで実際に生徒さん個々人が、自ら感じた偏見を経験しているだけに、この§の理解が一段と進んだように感じた。

オルガノン§6(要約)

偏見なき観察者が唯一知覚すべきものは、外部に表現された病の徴候・現象・症状の全体(本来の健康状態からいかに逸脱しているか)である。治療家は、生命エネルギーの病的な作用(逸脱部分)全体を「観察」する必要がある。(表現された症状以外に見るものはない)

今回のレメディ学習は、Tub. Calc-p. Tarent.の3つである。

いずれのレメディも変化を求め動くことと関係する。

Tub.は時代の変革期にその典型的な人物像が見られる。坂本竜馬や高杉晋作は全体像も近いように思う。例えば、高杉晋作の辞世の句は『おもしろき こともなき世を おもしろく』である。
この句は、Tub.のエネルギー傾向を示したものであると考えている。

また、Tarent.は有名な蜘蛛のレメディだが、この生き物を題材にして作曲した音楽家はとても多く、どの曲にも共通して「強烈なペースとリズム」がみられる。ショパンやリストが作曲した演奏の映像・音声を使い、皆さんにご紹介することが出来た。

これらの曲に耳を傾けると、Tarent.が持つ生きてゆくことへの力強さを感じるとともに、人と相容れにくいこのレメディの生き辛さや孤独を伴う悲しみも感じることになったと思われる。