今月の活動

2010年8月講義(1年生)

8月21日(土)高橋講師

今回のレメディ学習は、Lyc.(ライコポディウム)の復習とSil.(シリカ)、Kali-c.(カリウムカーボニカ)、Anac.(アナカーディアム)を学んだ。いずれもLyc.同様に「自信がない」レメディたちである。
自信のなさは共通しているけれども、自信がない故にどう対処するかは、それぞれのレメディで違う。その質感の違いを理解して欲しいと考えながら、授業を進めた。

Sil.は、特にその中心に「自信がない」という精神症状をもったレメディである。
純粋・固い・脆い・冷たいといった原物質の水晶のありかたをみていくことにより「生きていく上での熱、勇気」がやや弱いことが理解できたと思う。またSil.は頑なに自分で作り上げたイメージを維持するがために人の目を気にする。

Kali-c.は、炭酸カリウムから作られ、カリウム化合物の代表的なレメディである。
まじめで、秩序やルールを守ろうとし、融通の利かない白黒の見方をしてしまうのは、カリウム化合物レメディに共通するエネルギーである。Kali-c.はあまりにも理性が感情をコントロールしてしまっているので、大切に思っているはずの仲間や家族にひどい扱いをしてしまうのである。また、カリウムは植物における根の発達にかかせない肥料であり、人体の生命システムに大きな影響がある元素でもある。

Anac.の症状像からイメージを立ち上げるワークでは、生徒さんから「恐い」「犯罪者的」「愛に飢えている」「自分がない」などといったイメージがでてきた。
このレメディはマーキングナッツと呼ばれ、心臓(heart)のかたちをした種子からの採った油は昔、囚人に印をつけるために用いられており、天使と悪魔という一種の自己分裂をおこし、劣等感に苦しむこのレメディの中心を表していることを確認できた。

毎回生徒さんの正確にイメージをつかむ力には感心する。

8月22日(日)荻野哲也講師

基本原理では「症状の全体像」と「SRP」について学んだ。

いずれもホメオパシーでは、最も重要で基本的な概念であるが、原理としての理解に留まらず、生徒さん同士の対話と個々の体験を通じて、原理の理解をして頂こうと考えた。

まず、グループワークを通じて、全体像を捉えることの難しさを理解してもらえたように思う。また、生徒さん個々人のSRPもグループワークを通じて明らかになった。改めて、ここに集う方達は、本当にSRP(Strange奇妙で・Rareまれで・Peculiar特別な)な個性的な人たちだと気づくことになった。

今回の授業を通じて、人は皆それぞれ違う存在であることを改めて理解できたように感じる。