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2017年4月授業報告(4年生~プロフェッショナルコース)

Crot-h.画像2

4月1日(土)2日(火)

出産間近なお一人を除いて、ほぼ全員が、3年生から4年生に進級しました。
3月半ばに実施した「ホメオパシー春の会」での先輩たちからのメッセージが、より勇気を与えてくれたようです。授業の一環としてお一人ずつに、残り1年間への抱負を述べて頂きましたが、皆さん、静かに燃えているのを感じました。

(写真はCrot-h.)

 

今月は、「2月のレメディの復習」「ライブケース実習」「オルガノン学習」「今月のレメディ学習」を学びました。

 

「ライブケース実習」

ゲストクライアントを招いて、皆で「症状の全体像」を捉える実習をしました。ゲストは、最近やや重い風邪をひいておられました。それに関して、全体像を確かめて行きました。風邪などの急性症状では、全体像そのものが、次第に変化して行くため、事後では、捉えにくいことがよくわかりました。でも、それなりにその方に特徴的な症状があり、いくつかのレメディ候補は出て来ました。
ケーステイキングと分析プロセス以外にも、講師がどのようなツールを活用してレメディ選びをしているのか?など具体的な方法についても伝えました。
観察・質問・全体の経過など、個人セッションの一連の流れは、よく理解できたと思います。現在4年生が実習中の個別セッション実習とともに実践的な内容になると思います。この試みは今後も継続して行く予定です。

 

「今月のレメディ学習」

今月は、古典的ケースを題材にCrot-h.とZinc.を学びました。

Crot-h.は、ガラガラ蛇から調整される古くから活用されてきた著名なレメディです。
授業では、Crot-h.の古典的ケースから入りました。古典的ケースはマテリアメディカだけでは分からない質感が伝わりやすいので、とても有効な教材です。
ヘビのレメディの代表であるLach.にも多くの類似点はありますが、Crot-h.は一般に寒がりで、右側優勢のレメディです。古くから、開口部からの黒っぽい出血症状や敗血症などによる全身虚弱に活用されてきました。
精神的には不活発でふさぎ込みがち。健忘症に陥りがちで自宅近くで道に迷うこともあります。家族の問題を抱えやすく、家族に裏切られるのではないか?、家族の犠牲になっているのでは?という思いが強い方に適しています。

 
Zinc.は鉱物の亜鉛から調整されるレメディです。
このレメディも全体像が理解しにくいレメディの典型ですので、古典的ケースからの理解を促しました。一般に子供では扱いにくいタイプに適しています。
このレメディの中心の一つは、衰弱です。特に神経と脳の衰弱した状態に適しています。神経は疲弊していて、抑うつや神経衰弱が生じやすいです。
もう一つの特徴は発疹や分泌物を出すことができないほどの弱さを持っていることです。それゆえに感情・発疹・分泌を抑圧した後から発症することが多く見られます。
また、精神面では罪を犯してしまったというフィーリングを併せ持っています。自分が逮捕されてしまうかのような誰かに追跡されているかのようなひどい不安感がたえずみられ、心身両面ともに落ち着きがありません。内面の警戒感を表現するかのように、足が落ち着きなく動き続けたりします。(貧乏ゆすり的症状で著名なレメディの一つです)