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2017年5月授業報告(2年生~中級コース)

Anac

5月20日(土)21日(日)

今月は、「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§83~99」「今月のレメディ学習」「古典的ケース学習」を学びました。(画像はAnac.)

授業の前に、生徒さんに、最近、自分に対するレメディ体験や、家族やペットなどにセルフケア的に使ってみた体験をシェアしてもらいました。無理のない範囲で、体験しながら、レメディを学んだり、全体を観る癖をつけることがとても大切です。ホメオパシーに親しみながら、自分や家族やペットの健康管理の仕方を身につけて頂きたいと思っています。

 

 
「オルガノン学習§83~99」

この単元は、ケーステイキング(セッション)の部分です。一人の生徒さんをクライアント役に見立てて、皆で、オルガノンのガイドに沿って、聞いて行きました。とても具体的で丁寧なこのオルガノンのガイドに沿って進めて行くと、次第に、その人の全体像が見えてきました。ハーネマンが、ケーステイキングの大切さを後世の私たちに伝えておきたい気持ちが伝わって来るかのようです。

 

「今月のレメディ学習3つ」

今月は、Ferr.Lac-c.Anac.の3つを学びました。

Ferr.は、鉄から調整されるレメディです。
授業では、生徒さんにこの世で、鉄でできているものについて思いつくまま挙げてもらいました。鉄道、橋、車、盾、武器、・・・強く、堅固・堅牢なイメージです。Ferr.の方は健康な状態では、そのようなタイプの方です。
でも病気の状態では、「鉄がさびた」ようになります。そして、血液と関係した不調に陥りやすいのです。例えば、貧血など虚弱で疲れやすいレメディの代表です。
Ferr.の特徴的な症状は、反対に耐えられないこと、些細な騒音にも敏感なことです。目標に向かって「鉄の意志」をもって進んでいる方ですから、それを邪魔されることをとても嫌います。一人になることを好む人でもあります。「鉄の女」と称されたサッチャー元首相は、このレメディイメージに合うと言われています。
身体面では、寒がりで、顔色が変わりやすい(赤い~青白い)という特徴が見られます。また、金属類共通のテーマとして、成し遂げることと防御に関わりがあります。

 
Lac-c.は、犬の乳から調整されるレメディです。
生徒さんには、「乳」とはどういうものか?「犬」とはどういうものか?を考えてもらうところから始めました。・・・母と子をつなぐもの、栄養、家族の一員、身分が低い、忠実、癒しの生き物・・・などのイメージが出て来ました。
画像・動画も見ながら、さらに犬の世界に近づいてもらいました。
このレメディは、自尊心が低く、劣等感が強く、精神的依存の強い方にマッチします。また興奮しやすく、時に攻撃的な面もありますが、その怒りの感情を抑圧しています。内面では見下されているような思い込みが強いのが特徴です。普段から忘れっぽく、落ち着きがなく、集中できない人でもあります。感覚過敏があるためいつも手を洗ったりします。なぜか蛇が怖いようです。
身体面での最大の特徴は、症状が左右交互に起きることです。犬に似て食欲旺盛です。塩味・スパイスの強い食べ物をを好みます。
哺乳類共通のテーマとして、家族・グループに属し、その犠牲になることもあります。

 

Anac.は、ウルシ科の植物マーキングナッツから調整されるレメディです。
画像を見てもらうところから、始めました。このナッツの種子は実から押し出されるように、外に出て来ます。押し出される姿が、このレメディイメージと繋がっています。
このレメディにマッチする方は、極端に自信がなく、アイデンティティーの混乱が見られます。自分が希薄なので、内面では、いつも天使と悪魔の間で葛藤しています。非常に潔癖で部分的にArs.(アルセニカム)にも似ていますが、天使のような優しい一面がある一方で、非常に残酷で冷酷な一面もあります。激しい暴力性を伴うこともあり、凄みのある人かも知れません。これは映画スターウオーズの主役の一人、アナキン・スカイウオーカーがやがて、ダースベーダ―になって行く姿に重なります。名前も類似しています。もしかすると、作者は、ホメオパシー愛好家かも知れません。
身体面では、独特の感覚があります。さまざまな部位での栓の感覚や鈍い圧迫感、そしてベルトなどで締め付けられるような感覚が特徴的です。ウルシ科共通の痒みの強い皮膚症状も見られ、その痒みは、非常に熱いお湯で好転します。そして、不思議に食事中は、あらゆる症状が好転するという特徴があります。
かつて、講師が経験した少年のケースを紹介しながら、理解を深めてもらいました。