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2018年1月授業報告(1年生~初級コース)

1月27日(土)28日(日)

今回の授業日には、大寒波が到来したせいもあり、急に教室まで来られなくなった生徒さんがおられ、5名の生徒さんが、スカイプ受講することになりました。スカイプでの通信での授業に慣れてきたこともあり、滞りなく進行できました。

今月は、「先月のレメディの復習(Gels. Chin. Apis.)」「オルガノンを使った基本原理の総復習」「今月のレメディ学習(Aur.Caust.Dros.)」「簡単古典的ケース学習」を学びました。(画像は、Dros.)

 

 

「今月のレメディ学習(Aur.Caust.Dros.)」

Aur.は金から調整されるレメディです。

授業では、最初に、金の画像をいくつか見てもらい、そこからイメージされるものを自由に挙げてもらいました。光り輝く金ですから、自然にポジティブなイメージが出て来ましたが、このレメディの適用者は、病の状態ですから、その症状像はネガティブなものになります。皆さんが挙げたポジティブとは真逆のものが、このレメディを必要とする方の姿です。
Aur.の中心にあるのは、あまりに強すぎる責任感です。その責任を果たすために勤勉であり、それが果たせないと自分を責めます。病が進むと重い鬱状態になり、場合によっては自殺してしまうこともあります。身体面でも、心臓や目や骨など重要な部位に問題が起きやすく、大抵は夜に悪化します。Aur.とは、謂わば「重い責任を感じ過ぎる高いところにいる人」です。

 
Caust.は、天然由来のものではなく、ハーネマンが作ったポリクレストレメディです。
ポリクレストレメディとは、様々なシーンで使えるもので、他の著名レメディとの共通点も多いものです。Caust.の中心にあるものは、主として麻痺的症状と深い同情心です。
授業では、まずは生徒さんたちに「あなたはどういう人に同情しやすいですか?」という投げかけから始めました。面白いのは、皆さん、自分自身のことを述べたことでした。

ある生徒さんのお母さんが、このCaust.的同情心にほぼぴったりでした。社会的に弱い立場の人、困っている人を何としても救いたい気持ちが強く、そのために実際に行動された方でした。Caust.の人は、そういう同情心を持った方ですが、実は自らも弱いと感じている方です。救いたい対象に自らの姿を重ねていると言って良いでしょう。

Caust.は、Staph.のように権威に敏感で不正を許すことができません。また、Sulph.のように自尊心が高く、エゴの強さもあります。そして、KaliやCalc.のように安全安心を求めて、家族を大切にする人でもあります。身体面では、様々な麻痺的症状が出やすく、例えば、顔面麻痺、尿漏れ、発作性の咳、どもり、言葉の間違いや物忘れなどが見られます。
実は講師の一人がこのレメディによく助けられていましたので、改めて、皆さんの前で、自己紹介的に話してもらいました。しばらくすると、かつて自分の家族が受けた権威からの横暴に対する怒りが出て来ました。まさに、Caust.の姿を見ることができました。

 
Dros.は、食中植物から調整されるレメディです。彼らは虫を取り込んで栄養源にして生きている生き物です。虫一匹確保するだけで何年間も生きて行けます。虫をみごとに捕獲する様子を動画で紹介するところから、授業を始めました。
Dros.は、欧州では、咳のレメディとして著名ですが、不思議に、日本ではあまり活用されていません。このレメディの中心にある精神症状は疑い深さですが、日本はあまりにも平和で安全すぎるために疑わない文化土壌が強く、このレメディとの縁が少ないのではないか?と、ある生徒さんがお話しされました。面白かったです。
他の咳で著名なレメディ、Ip.とAnt-t.などもご紹介して、講義を終えました。