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2018年2月授業報告(1年生~初級コース)

fura小

2月24日(土)25日(日)

今月は、「先月のレメディの復習」「オルガノン復習(§29~§42)」「今月のレメディ学習(Tarent.Tub.Calc-p.)」「古典的ケース学習」を学び、授業の最後に「修了式」をして、今年度の初級コースの全授業を終えました。(画像は、Tarent.のエネルギーイメージ:フラメンコ)
「オルガノン復習(§29~§42)」

オルガノンの最も大切な単元は、§1~70です。昨秋までに、一通り精読しましたが、現1年生は進度が早かったので、1月と2月は、再度、精読することにしました。
初めての試みでしたが、これはとても良かったと感じています。生徒さん達も、2回目を読んでようやく腹にはまるようですから。オルガノンが書かれた時代背景や当時の医療の状況を理解する難しさ、ハーネマン特有の表現の仕方、目には見えない生命力の役割の表現など、一人で読み理解するのは、簡単ではありません。皆で精読しながら、それぞれが感じる疑問点を議論したり、意見交換して行くのが一番良い方法だと分かりました。今後も、このやり方で行こうと考えています。

 

「今月のレメディ学習(Tarent.Tub.Calc-p.)」

Tarent.
動物レメディを理解するには、その生態・動きを観るのが大切ですから、最初に、タレントラ蜘蛛の姿の画像や蜘蛛の生態研究家のWeb情報を紹介しました。そのうえでこのレメディのイメージ像に近い「タレントラ」という曲のピアノ演奏やバイオリン演奏、そしてフラメンコの動画を見てもらいました。このレメディの持つエネルギー(質感)は充分感じてもらえたと思います。

Tarent.は、蜘蛛から調整される動物レメディです。
このレメディがマッチする人では、蜘蛛の生態に似て、多動的で落ち着きなく常に動いていなければならないような症状に特徴があります。動きは素速く、狡猾でずるがしこい面も見られます。冗談を言ったり、馬鹿げたことをしたりします。エネルギーが高く、音楽やダンスや色彩を愛する人でもあります。また、襲われるとか傷つけられるとか罠にかけられるとかいうことに対する恐れがあります。このレメディに最も特徴的なことは、愛を強く求め続けるところです。自分には魅力が無く、自分が求めている愛を得られないのだという悲しみが根底にあります。踊ったり歌ったり、ずる賢い行動をするのは、すべて、人の気を引き愛を求める表現と言えます。

 

Tub.
Tub.は、結核のNosodes(ある病の病巣部や排泄物を原料とする)です。
このレメディは、Change(変化)のレメディと言われています。
生徒さんたちには、最初に、「結核と変化」について、どうつながると思いますか?という投げかけから始めました。かなり唐突で難しかっただろうと思いますが、印象には残ったのではないかと思います。
Tub.タイプの人が変化を望む背景には、現状への不満足感があります。その不満足感は、結核に侵された人間同様に、現状のままでは息苦しくてたまらないものです。すぐに外に出て行きたいという強い気持ちが沸いてきます。その変化が思い通り行かないと暴力的になることもあるでしょう。
身体面でも、呼吸器系の問題が起きやすく、結核性の諸症状と関係が深い点に特徴があります。結核の家族歴もあるでしょう。子供では早熟なタイプです。TB(結核)マヤズムの中心的レメディです。
歴史上のイメージキャラクターとして、坂本竜馬や高杉晋作を紹介したのですが、ある生徒さんから、司馬遼太郎の歴史小説「新選組血風録」に描かれた沖田総司の症状にとても似ているとのことでした。

 

Calc-p.
このレメディは、リン酸カルシウムから、調整されるレメディです。人間の骨の主成分ですので、「骨とは何か?」と生徒さんに聞いてみました。支えとか、基礎とか、残るとか・・・いろんなイメージが出て来ました。

全体にCalc.(牡蠣の殻のレメディ)に似ています。特に骨に影響します。例えば骨が軟らかく、細く、もろくなることがあります。また骨折時の骨化を促進する時にも活用されて来ました。やや弱いタイプが多く、腺の腫れなどが見られます。特に子どもは、繊細で背が高くやせています。茶色っぽい皮膚で消化機能が弱い貧血性の子ども。寒さで悪化する関節炎。リウマチ炎。少女(子供)の成長の遅さからの悪影響。そのような場合に適用されてきました。

このレメディも結核マヤズムの傾向があり、旅行や部屋の模様替えなど変化を強く求めます。