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2018年11月授業報告(1年生~初級コース)

アンリ・ルソー

11月24日(土)25日(日)

今月は、「先月のレメディ復習(Merc.Staph.Lach.)」「オルガノン学習(§61~70)」「今月のレメディ学習(Carc.Thuj.Arg-n.)」「古典ケースを利用してのレパートリー実習」を学びました。(画像は、Thuj.的なアンリ・ルソーの絵)

 

「今月のレメディ学習(Carc.Thuj.Arg-n.)」

 

Carc.は人の病巣部(癌)から、調整されるノゾ(Nosodes)に分類されるレメディです。
まずは、「癌」からイメージされるエネルギーを述べてもらいました。

「はびこる・増殖する・コントロールされている・家系的に癌が多い・完璧主義」など色んなイメージが出てきましたが、いずれも、癌的なエネルギーそのものです。
Carc.とは、そのようなレメディです。家系に癌・結核・糖尿病・悪性貧血が多い場合に考えられ、成し遂げることが不可能に思える事をやり遂げることに自分の生存が委ねられているという感覚があり、非常に自己コントロールと責任感が強いタイプに適しています。例えば、原発の制御、新幹線の運行制御、など、制御という言葉がぴったりしたイメージです。もしもわずかな乱れが起きれば大変なことが起きてしまうような状況そのものが、まさにこのレメディを、表現しています。
現代では、子供にもこのレメディを必要とする子が多いと言われています。親が厳しく、自分の感情を抑え込んでいる良い子です。肌の色は濃いめで、ほくろが多く、目の白目の部分が青みを帯びているのが、その典型的なタイプです。一般に元気で明るく、ダンスや音楽を聴くことが好きです。こういった明るい行動の反面,幼少の頃は虐待や感情的な抑圧を受けていた例も多く見られます。そのせいか動物や自然が大好きです。このタイプの子供は、繊細で同情的で内気な性格で、直感が優れています。特に叱責や批判に対して非常に過敏に反応し、機嫌を損ねます。機嫌を損ねると怒りから破壊的な行動をとることがあります。
Thuj.は、その原材料のニオイヒバからのイメージから、ハッキリしたレメディ像が出てきました。
精神面では、自尊心が低く、固定観念を持っています。体が弱くもろい感じがあり、お腹の中に生き物がいるかのような妄想を持っていることもあります。対外的には礼儀正しいのですが、かなり閉鎖的で、本心を隠して生きています。
身体面は、泌尿器・生殖器に感受性が高く、イボ・ポリープなどができやすい体質です。爪の問題もあり、全体に、Sil.(シリカ)に似ています。
繊細なタイプなので、芸術的才能があることも多く、しばしば、絵を描くような仕事や趣味を持っています。歴史上の人物では、アンリ・ルソーの絵に、このレメディのエネルギーを感じます。
Arg-n.は、硝酸銀から調整される鉱物(貴金属)レメディです。
事前学習では、銀、又は硝酸について調べて来てもらいました。
授業では、原材料のエネルギーを感じてもらった上で、Arg-n.特有の症状から、どのような人物が浮かんで来るか?という簡易プルービング的な方法で進めました。
その途上で、ある一人の生徒さんが、このレメディにぴったりだと分かりました。
「爆発」「窒息感」「パニック」「失声」など、このレメディの特徴的な症状が、ほぼ合っていました。そのお蔭で、授業が盛り上がっただけでなく、このレメディの質感が、とてもよく理解できました。