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2016年5月授業報告(1年生~初級コース)

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5月21日(土)22日(日)

今月の授業は、「先月のレメディの復習」「ホメオパシー原理~類似の法則・へリングの法則について」「今月のレメディ学習」「オルガノン学習」「古典的ケース学習」でした。
「今月のレメディ学習」(画像は、Nux-v.)

今月は、Ars. Nux-v.Rhus-t.Bry.の4つのレメディを学びました。いずれも日常的に使いやすい身近なレメディたちです。初級コースのレメディ学習では、出来るだけ、自分や身近な人にも利用しやすいものから学ぶことを目標にしています。ホメオパシーは驚くほど美しい理論・基本原理から成り立っています。しかし既存の考えとは異なるため、なかなか頭で理解しにくい面があります。体験を通じて学ぶことがホメオパシーの理解への近道だと考えています。そして、最初はシンプルにとらえ、次第に深めて行くようなレメディ学習を目指しています。

いずれのレメディも、その原料特性を主体に画像イメージをたくさん使って、理解を促して行きました。

Ars.・・・アジアには、この原料が天然に多く存在し心身に悪影響を受けている人がおられます。ホメオパシーの世界では、欧州はじめ世界中で、嘔吐と下痢が同時に起きるような食中毒のような状態に活用されて来ました。アレルギー症状とも関係が深く、深夜に悪化する喘息などによく利用されています。自分のもの(自己)と自分以外のもの(非自己)・・・を「峻別」する傾向が強く見られます。峻別癖は、自分が持っているものを奪われるのではないかという恐怖や不安から来るものです。その恐怖や不安は身体面にも現れ、非常な落ち着きなさとして表現されています。この峻別的な気質・体質は、アレルギー症状をもたらす要因になります。

Nux-v.は、セルフケア的には、食べ過ぎ飲み過ぎや二日酔いで有名なレメディです。精神面では、しばしばイライラする方にマッチします。目標に向かってまっしぐらに進むタイプの方が多く、「効率」こそが、目標達成のための最善の手段ですから、自分の進んでいる際に邪魔されるとひどく怒ったりイライラした気持ちになるでしょう。仕事は、効率的にテキパキと進めますが、部下になる人は大変かもしれません。

この2つのレメディの共通点は、胃腸に問題が起きやすいことです。恐怖や怒り・イライラという精神的な乱れが消化器系の不調と密接に関係していることは、誰でも経験のあることだと思います。心と身体は密接に関係しています。本来は一つのものですから。心身全体を1つのいのち(生命)として観て行くのが、ホメオパシー的な観方・考え方です。

 

Rhus-t.は、つたうるしから調整されるレメディです。セルフケア的には、主に、皮膚症状、関節の強張り、節々が痛いような風邪に利用されて来ました。リウマチ的な症状にもとても役立ちます。ただし、痛みはあるけれども動かしている方が調子が良い場合に適しています。特徴的な精神症状は、落ち着きのなさです。家の中にしても不穏な気持ちになりやすい傾向が強いでしょう。

Bry.は、砂漠に住むツル植物から調整されるレメディです。
セルフケア的には、胃腸の問題、関節痛、乾燥から来る体の痛みや風邪などに利用されて来ました。Rhus-t.同様、リウマチ的な症状にもとても役立ちます。Bry.は、動かすと痛みが悪化するため、動かないでじっとしている場合に適しています。心身全体での「渇き」が特徴的で、財布の中身も渇いています。いつも仕事の話をして、お金の心配をしがちな方に適しています。

この2つのレメディの共通点は、身体の動きと関係した症状が起きることです。Rhus-t.は、動くと好転し、Bry.は、動くと悪化します。
同じような病名・症状でも、個々の全体的で特徴的な症状にマッチしたものを選ぶことが大切です。ホメオパシーは、何よりも個別的全体性を大切にした健康法です。