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2017年1月授業報告(1年生~初級コース)

1月28日(土)29日(日)

今月は、「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§61-70」「今月のレメディ学習~Cimic.Dros.Caust.」「セッション実習」を学びました。(画像は、Dros.)

 
「オルガノン学習§61-70」

ほぼ予定通り、1年間で§1~70まで、精読することができました。
ここまでの単元が、ハーネマンが、人間とは?病とは?療法家の役割とは?真の健康とは?本当の治癒とは?ホメオパシーとは?・・・などについて述べている核心的なところです。

訳文ですし、ドイツ語の言い回し方、ハーネマン特有の表現方法ですから、理解しにくいところもありますが、ゆっくりと皆で読み進めて行くと、シンプルで奥深い内容に驚かされます。彼の姿勢は、患者本位であり、人の健康と病についての真理を探究する熱意が伝わってきます。彼が200年前に提起した問題は、現代でも、ほぼそのまま当てはまります。医療関係者は、もちろんですが、お子さんを持ったお母さんや健康に関心のあるすべての方にもぜひ読んで頂きたい内容です。

今月は、この単元の最終部分§61~70を一章ずつ丹念に輪読して行きました。
ここでは、逆療法(アンティパシー)と類似療法(ホメオパシー)を比較しながら、述べています。
人はモノではなく生きているので必ず生体反応がある。だから、例えば発熱した際には外から強制的に冷やす(逆療法)よりも、むしろ暖めた方(類似療法)が、生体反応(自然治癒力)は正しく働くものである。そういうことを諄々と述べています。
逆療法も悪いものではなく、救急時には、とても有効であることも認めています。

ハーネマンが述べるまでもなく、私たちの祖先は、薬がない時代にも自力で健康回復する知恵をたくさん持っていました。便利な世の中になるにつれ、いつの間にか、先祖たちが持っていた知恵を失ってしまいました。日本にも古来から、ハーネマンが述べているような考え方がそこかしこにあったと思います。オルガノンは、私たちが失くしてしまったものを思い起こさせてくれるものでもあると思います。

 

「セッション実習」

初級コースの目的は、急性症状に的確に対処できるようになることです。
レメディの知識があるだけでは、対処することは難しいものです。乱れの中心点に合うものを選ぶ必要があり、そこがずれていては、いくらレメディを沢山(種類も数も)飲んでもうまく働かないでしょう。ホメオパシーでは、急性と言えどもできる限り「症状の全体像」を捉えて、その人らしい症状の表現を「個別化」したものとしてとらえます。これがホメオパシーです。

2人1組になって、お互いに「症状の全体像」を確認する実習をしました。

今後もこういうトレーニングは、適宜しますが、慢性症状でも基本は同じです。
結果的には、同期生同士が、お互いをよく知る機会にもなったと思います。

 
オルガノン§83要約
§83 症例を”個別化”したものとして捉えるためには・・・
   A)偏見を持たないこと。
   B)健全な分別を持つこと。
   C)症状像を注意深く観察すること。
   D)忠実に記録すること。