クラシカルホメオパシーとは

ホメオパシーは創始者サミュエル=ハーネマン(1755-1843)が確立した時から現在にいたるまで「ホメオパシー」であり、あえて「クラシカル」という名を冠する必要は本来ありません。

 

CHKでは、ハーネマンが創設したホメオパシー(クラシカル)を忠実に伝えていきたい。クラシカルホメオパシーの方がクライアントさんにとって安全だからです。

 

CHKの基本姿勢=患者の立場を重視することと、ハーネマンが『オルガノン』で著している内容・精神は、まさに一致しています。ゆるぎない患者本位の姿勢に貫かれています。

また、世界の一流と言われる著名なホメオパス達が、例外なく、今もなおハーネマンの提唱したホメオパシー(クラシカル)に忠実であり続けているからです。

しかし、一般には「クラシカル」と「プラクティカル」というホメオパシーの「流派」が2つあることになっています。

この2つのホメオパシーに相違点があるとするなら、レメディーを「必要最小限、単一処方(クラシカル)」するか、「多量、多種同時処方(プラクティカル)」するかになります。

ハーネマンの見解はどうだったのでしょうか。

ハーネマンが最晩年に書き上げた主要著作「オルガノン第六版」(1842年執筆)の後半で、彼はレメディーの複数投与を「そもそも不必要であり、絶対に許されないこと」と明確に禁止しています(§273、§274)。

それでは「オルガノン」の当該箇所をご覧頂きたいと思います。(※太字はハーネマンによるもの)

§273
手当ての際、一度に二つ以上の、二種類以上のレメディーを患者に使用することは決して必要のないことであり、それゆえそうするだけでもすでに許しがたいことである。十分に知られたレメディーを一度に単一のレメディーだけ処方することが、それより多く処方することよりも自然にも道理にも適っているだろうか、という疑問をさしはさむ余地すら少しも考えられない。

唯一真なる、純粋な健康回復術でもあり、唯一自然に適ったアートでもあるホメオパシーにおいては、二つの異なったレメディーを一度に服用させることは、決して許してはならないことなのである。

§274
真の療法家は、何も混ぜない単一のレメディーを投与することだけが唯一望めることであるとわかっている。この、人為的にある状態を生み出すレメディーは、ホメオパシーの力によって完全に自然の心身の不調和を消し去り、根源的生命力の感覚からその不調和を取り去り、持続的に健康回復させることができるものである。「一つのものだけでできるのに、多くのものを使って行いたいと思うのは間違っている」と賢明にも言われているように、単一よりも多くのレメディーを一回に薬として与えることは、真の療法家には決して思いつかないであろう。

なぜなら、人間の健康の隅々にまで働きかける純粋で特有な作用について単一のレメディーがくまなく吟味されるのだとしたら、二つ以上の薬剤を一緒に用いたとき、人体の作用に関してどのようにお互い邪魔し変化させる可能性があるのか、あらかじめ予想することができないからだ。

 

それに対してさらに理由を言えば、単一のレメディーは、症状の総体が正確にわかっている不調和に使用するとき、ホメオパシー的に選ばれていればそれ一つだけで完全に役立ち、しかも、症状の類似性の点で完全に一致して選ぶことができなかったために役立たないような最悪の場合でさえ、レメディーの知識を増強させる点で有益だからである。

こういう場合に自分で生み出した新しい症状によって確認されるものは、すでに以前このレメディーが健康な人体にプルービングされた際に示された症状なのである。

こうした有益な点は、合成された薬のどれを使用する場合でも見られない。

§183/抜粋要約
(上記記述の関連セクション~ハーネマンが述べる「一度に」という表現は何を意味するか?を示す部分)
§183 最初のレメディがもはやそれ以上働かなくなったら、現状の病状を記録し、それに基づいて次のレメディを見つければよい。・・・

ハーネマンは、一度に1種類を使うようにと念を押しています。そして「一度に」とは、吟味して選んだ一つ目のレメディが働かなくなるまでと考えていました。わたしたちは、この戒めを肝に命じてく必要があります。