レメディの使い方ABC

風邪:ルストクス Rhus-t. ブライオニア Bry.

2009-07-24

こんにちは、CHK荻野千恵美です。

京都では、年中あちこちで、大きなお祭りや、小さなお祭りが行われているようです。

5月の終わりごろ南禅寺と永観堂に行ったのですが、途中の道で、鎌倉時代か、室町時代かというような装束の一行に出会いました。
馬に乗ったり、かごに担がれたりする人。鐘や太鼓を持った人。のぼりを抱えて歩く人。
誰がやっている、どういういわれのあるものかはわからないけれど、思いがけない出来事に、ふと、気持ちが浮き立ちました。

買い物などで、町をふらっと歩いているときでも、なんどか、こういった行列に出会ったことがあります。

5月の葵祭りのときは、たまたま予定がない日でしたので、下鴨神社まで出かけ、満喫することができました。
この行列は見ごたえがありました。
私には、初めての体験。
馬、牛を何頭も使っていることに、まずは驚きでした。牛車はとりわけ迫力がありました。
衣装、道具、たくさんの人。
毎年、これだけ多くの人が力をあわせて、時代の波にさらされ、世代を交代しながら続けているということを目の当たりにすると、なんだか、感動してしまいました。

今月は、京都ではもっとも大きなお祭りがありました。
祇園祭りです。
今年は、予定がいっぱいでお祭り見物どころではありませんでしたが、15日の宵宵山の日に四条通の菊水鉾が立っているところをたまたま通りがかりました。
なんとか、厄除けの粽を買うことはできました。

来月は、大文字山の送り火。
この行事で、京都の人々は、夏の厳しさが終わるのを感じます。
ぜひ、見に行きたいと思っています。

では、始めましょう。

「セルフケアコース 風邪のレメディ 」その6

<ルストクス Rhus-t.>

前回ご紹介したゲルセミウムと同様、風邪が進行してしまったときに候補となるレメディの一つです。

ゲルセミウムのレメディがマッチする症状は、とにかく辛くて、身体が重く身動きできない感じでしたね。
横になって寝ているしかすべのない感じ。

ルストクスは、高熱が出て、節々が痛み、気持ちがイライラしているようなときによいレメディです。

このレメディは、「怪我のレメディ」でご紹介しました。

進行した風邪にのときに候補となるレメディを、もうひとつご紹介します。

<ブライオニア Bry.>

風邪がゆっくりと進行し、粘膜が乾き、おもわず胸を押さえるような痛みをともなう空咳をするようなときによいレメディです。

ブライオニアがマッチする症状とは。

暗い部屋で、じっと一人でいたい。
誰かが、部屋にはいってきて、電気をつけたり、カーテンを動かしたりするのも嫌がる。
飲み物を持ってこられても、「いらない。」というが、枕元に置かれると、ガブガブ飲んで、楽になる。

ゲルセミウムも、同じように動けないのですが、喉が渇かないのが特徴です。
ルストクスは、節々が痛むのに、イライラ、ソワソワして、じっとしていられません。
ブライオニアの一番の特徴は、動くのを嫌がり、動くことで悪化するということです。
喉は、すごく渇き、大量の冷水を飲んで楽になります。

ブライオニアの原料は、つる性の多年草。うり科 ブリオニア・アルブの根です。
この根は、多肉質で大きく、不快な臭いのするミルクのような樹脂を出します。
致命的なほどの毒性を持っているので、フランスでは「悪魔のかぶ」と呼ばれていました。
医学的な効果は、古くから認められており、息切れ、咳、胸部の去痰に使われてきました。

ブライオニアの中心テーマは、「乾燥」です。
ブライオニアタイプの人は、心身ともに乾いおり、動くことを嫌がります。
動きが潤滑に行われるためには、適度な水分は必須ですがこれがないために、摩擦を起こし痛みを感じます。

乳腺炎のレメディでもありますが、ブライオニアの乳腺炎は、乳房が石のように硬くなり、熱を持ちます。
動くと痛むので、お乳をおさえながら階段を上り下りするような人。

急性の頭痛でも、慢性の関節炎でも、とにかく動くことで悪化します。

精神も乾いていているので、マテリアメディカ(薬効書)には、決して詩人や哲学者にはならないと、書かれています。
株式仲買人、ビジネスマン、保険外交員にけっこう多いのではないかともあります。

生物にとって、水は命ですが、社会生活を円滑に行うのには、お金が必須です。
ブライオニアの人は、物質面において、欠乏感を持っています。
物質界に根ざした人で、金銭的な不安を持っています。
貧乏を恐れ、いつも仕事のことが頭からはなれません。
イライラして、妨げられることを嫌い、一人でいたがります。

動くのを嫌がる人だけあって、家から離れるのも嫌なのでしょうか?
レパートリー(レメディ検索辞書)をみると、
MIND(精神)の項目のHOMESICKNESS(ホームシック)のところに出てくるレメディの一つです。

次回からは、咳に関係の深いレメディについてご紹介していきます。
咳に苦しむことは、だれでも経験があると思います。
でも、咳というのは、どういうことなのでしょうか?
バイタルフォース(生命力)は、何をしようとしているのでしょうか?

では、次回をお楽しみに!