今月の活動

2010年9月講義(2年生)

9月25日(土)荻野講師

講師が、以前経験した実際のケースを題材に、ケースに対してどう取り組んでゆくかの基本を学んだ。

学習の目的は、レメディを当てることではない。実際のケースを「ありのまま」受け止めて、どういうプロセスで進め、プロセス毎に具体的にどう考えてゆくか?を身に付けることである。この経験を繰り返すことで、ケースへの苦手意識を取り除き、次第に慣れて行くことが出来る。

時間的制約からの難しさはあるが、ケースの理解が未消化なまま、いきなり症状(Rubrics)を探し始めると、視点が狭く小さくなってゆく。ホメオパシーの特徴である「その人全体の症状像」を受け止めることから、次第に遠のいてしまう。
ほとんどの生徒さんは考えるプロセスは理解出来ている。ここは素晴らしい。しかし同時に全体像を捉えることの難しさも感じて頂けたと思う。今後の課題が明確になったと思う。

9月26日(日)高橋講師

レメディ学習の前に、生徒さんがケーステイキングやケース学習で困難だと思われている点をあげてもらった。

そこで、改めてオルガノン§6の「偏見なき観察者」を読んだ。

「偏見なき観察者が唯一知覚すべきものは、外面から知覚できる病の徴候・現象・症状 の全体であり、先入観や観念的な想像は無意味である。」

偏見を持たない観察者であればケーステイクも成功するだろうと理解はできる。しかし全くの偏見を持たない人はいないだろう。まずは、ホメオパス自身が偏見だらけであり、自らの偏見に気づいていくことが大事であるという話し合いとなった。

レメディ学習はPh-ac.、Nit-ac.、fl-ac.を学んだ。

これらAcid(酸)のレメディには多大な努力、活動性があり、それらが持続することによって疲弊と衰弱するという共通したテーマがみられる。この酸と組み合わさる他の元素のテーマのもとで奮闘と努力をしている。たとえばph-ac.は他人を気遣う不釣り合いなほどの努力をし、それが叶わないとき(悲しみ、失望等)心身ともに不活発で無関心になっていくのである。