今月の活動

『Cactus grandiflorus(Cact./カクタス)』

Cactus画像4

皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

CHK荻野千恵美です。

3月に入り、少しホッとしているところです。
2月は4学年ある専門コースでの年度最終授業月だからです。
4年生は、2月授業を最後に卒業(修了)されて行きます。
嬉しいと同時にさびしい気持ちになります。
そのたびに、時間の過ぎ行く早さに驚かされます。

また、2月23日には「シェディングに対してホメオパシーでできること」という
テーマで特別セミナーを開催しました。
(シェディングとは、接種者から受ける影響から起きる不調のこと)
京都四条教室参加者・Zoom参加者ともに多く、満員御礼の大盛況でした。
参加者の皆さんの体験談やご質問からも、想像以上に多くの方が、
様々な影響を受けておられることを知ることにもなりました。

メイン講師は、築島栄里子さんにお願いしました。
彼女は、私たちCHKの講師たちと、ダイナミススクール(2017~2022年京都開講)で
「流行病に対するホメオパシー的アプローチ」を共に学んだ方です。
彼女の3人のお子さんたちが、周りの友人等から受けた厳しいシェディング体験談。
ホメオパスとしてシェディングによる不調に陥った方々のために奮闘努力した体験談。
そして、何よりも彼女のホメオパシーに対する信頼と情熱と行動力・・・
そうした生の体験談から、会場は熱気に包まれました。

今月も、3つのうち2つの講座・・・
特別セミナー「動物・いのち・ホメオパシー」
春の公開講座「春の会」
・・・を開催させて頂き、いずれも盛況のうちに終了しました。

あとは、今月末の1つだけを残すところになりました。

入門セミナー「初めてのホメオパシー講座」

はじめてのホメオパシー(1回完結)(2024年 3月30日土曜日)Zoom受講可!|クラシカルホメオパシー京都 (chk-homeopathy.jp)

さて、
「今月のレメディ」は、シェディングに苦しまれた方に実際に提案したものの1つを
ご紹介したいと思います。
でも、シェディング=このレメディという決まったものではありません。
ホメオパシーは、シェディングに対しても個性・個別性を大切にして、選んで行きます。ご存知のように、ホメオパシーは一般病名・不調名称にとらわれることなく、
一人ひとりに対するオーダーメイドのアプローチです。
人の顔や性格や体質がみなさん違うように、レメディもその時その状況に合ったもの
(症状の全体に合うもの)から、まずは1つを選んで行きます。
『Cactus grandiflorus(Cact./カクタス)』

Cact.(カクタス)は、メキシコ熱帯雨林に生育する
サボテンを原料とするレメディです。

(以前のブログのご案内です。)

https://ameblo.jp/sunny-garden/entry-12319853317.html

日本での名前は、月下美人。大輪柱。
英語では、Night-blooming cereus. Queen of the night.
この植物の美しく、はかなげな姿そのままの名前が付けられています。

自生地のジャングルでは、老樹の幹、朽ちた木、腐葉土の上に根を張り育ちます。
波打った昆布に似た茎を生やし、1~2mに成長すると20cm~30cmの花を咲かせます。
まさに、大輪柱。

新月や満月の夜、1年に1回だけ咲きます。
夕方から香りを放ち始め、午後8時ごろに満開になり、
そのころに香りもピークとなります。見ごろは、たった2~3時間。

夜に花を咲かせるのは、ライバルが少ないからだといわれています。
暗闇で、目立つ白い花を咲かせ、強力な香りで
こうもりを引き寄せ受粉する。
日が昇ると花はしぼみ、香りも失せる。

花言葉は、「はかない恋。はかない美。あでやかな美人。秘めた情熱。」
「美人薄命」の語源になったとも言われています。

この植物の花や茎は、メデイカルハーブとして
不整脈や心不全の治療に使われてきました。

特徴的なのは、花だけではなく、茎の部分です。
まるで、蛇のような、蔓植物のような。
巻きつかれた木は、苦し気に見えます。

このレメディが持つ症状の一番の特徴は、
CONSTRICTION(締め付けられる)の感覚です。
心臓に、こういった症状を持ちます。
シェディングの影響を受けた方には「心臓が締め付けられるように痛い」という症状に悩まれるケースが何件かありました。そんな場合にとても有効なレメディになります。

レパートリー(レメディ検索辞書)には、以下のような症状があります。

CHEST; CONSTRICTION, tension, tightness; band, girdle, as from
胸がベルトできつく締め付けられるよう。
CHEST; CONSTRICTION, tension, tightness; Heart; grasping sensation
心臓が、固くぎゅっとつかまれる感じ。

締め付けられる感覚は、心臓だけではありません。
胸部、首、身体、膀胱、直腸、膣、子宮などにもあります。

THROAT; CHOKING, constricting; clothing agg.
喉が締め付けられ、窒息するような感覚が衣服で悪化する。
という、症状もあります。

これは、Lach.(ラケシス・蛇/ブッシュマスター)の代表的な症状の1つです。
サボテンなのに、蛇のような姿をしていますが、
蛇の代表格Lach.と同じ症状を持つなんて・・・。
Lach.も、心臓や循環器に症状を持つレメディです。
出血性や鬱血性の症状を持つのも、Lach.との共通点です。

Focusマテリアメディカ(CHKで使っているマテリアメディカ/薬効書)の
Cact.のページに載っている精神症状に、

MIND; DREAMS; falling 落下の夢
というのがあるのですが、この症状に入っているレメディの中に、
Elaps(サンゴヘビ)というのも入っています。
ここにも、蛇との関係性を感じます。

その他にも、蛇と言えば、Naja(インドコブラ)ですが、
このレメディも心臓の病気との関係は深いです。

植物の姿と、その植物を原料とするレメディが、
人の身体に起こす症状との類似性。
それだけでなく、その植物の姿に似た動物とも同じ症状をもつなんて・・・。
とっても不思議です。
私は、こういったところに、ホメオパシーの限りない魅力を感じています。