今月の活動

『Carb-v. カーボべジ 木炭』

九谷焼急須土瓶小

11月に入り木々が美しく色づく季節となりました。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

CHKの荻野千恵美です。
今月初め、私たちは、秋の金沢と懐かしい人たちが恋しくなって大好きなサンダーバードに乗って北陸に行ってきました。

新幹線が開通したこともあり、およそ10年ぶりの金沢の街の活気には
目を見張るものがありました。
市内のどこに行っても観光客の多さに驚き、
とりわけ金沢城が美しく整備されていたことにもびっくりしました。

以前とは、様変わりしていましたが、古い城下町らしい雰囲気も残っていて、
街歩きを楽しみ、美しい九谷焼に盛り付けられる加賀料理に感動し、
生きの良いネタの回転ずしには、大喜びでした。(写真は、九谷焼土瓶)

◯金沢城公園

https://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

◯金沢まいもん寿司(京都駅前にもありますよ)

https://www.maimon-susi.com/

石川県には、CHK卒業生で「クラシカルホメオパシー北陸」として
活躍されている方が、お二人います。
2期卒業生ですので、ホメオパスとして活動を始めて、
かれこれ10年以上になるでしょうか、全く違った個性を持つお二人ですが、
お互い得意分野を生かしながら、セッションも講座も、
まるで二人で一人であるかのように、いつも一緒に活動されています。

◯クラシカルホメオパシー北陸

http://homeopathy-hokuriku.com/

金沢での2日目の夕食は、彼女たちとご一緒しました。
私たちの古いクライアントさんで、「クラシカルホメオパシー北陸」の
活動の応援団でもある方々も来てくれました。

暖かくて
懐かしくて
嬉しかったです。

学校設立して間もない頃(15年ほど前)、私たちは3年間ほど、
毎月のように北陸に通って、基本講座(セルフケア講座)や
個人セッションをしていました。

私たちと、彼女たちは、歳が近いこともあってか、
まるで古くからの友人のように親密になりました。
当時は、お互いの子供たちは、学生だったり、新米の社会人の頃でした。
やがて、子供たちも結婚し、家庭や子供を持ち、今は、家業を継いでいたり、
地元で新しい事業を始めていたり。
知らぬ間に、私たちは皆「ばあば・じいじ」になっていました。
時の過ぎ行くはやさには、驚くばかりです。
さて、今回は、セルフケアでも、
とてもよく使うレメディをご紹介したいと思います。

(私のブログでは2020年にご紹介しました。

https://ameblo.jp/sunny-garden/entry-12599400655.html)

『Carb vegetabilis カーボベジ 木炭』

Carb-v.は、「木炭」を原料とするレメディです。

木炭の特徴がそのままレメディの特徴に反映しています。

木炭は、できるだけ酸素を与えずに燃やして作ります。

◯実は知らない炭のこと。 知ったら使いたくなる、古くて深い日本の炭文化

https://yamatowa.co.jp/news/story/sumi/

Carb-v.は、「酸欠のレメディ」
充分に酸素を体内に取り入れることができなくなっている人に使います。
このレメディの特徴的な症状のひとつに、

GENERALITIES; FANNED; desire to be (扇いでほしい)というのがあります。
扇風機やエアコン、うちわの風に当たるのが好きな人。
酸素を取り込めなくなっている人って、どんな人でしょうか?

・とても弱った人。
・ターミナルケアのためのレメディのひとつです。
30代で癌を患い逝った娘さんを見送ったお母さんからお聞きしたお話です。
「呼吸がうまくできず苦しいときに、助けてもらった。」
「一時しのぎだったけれど、大きな救いだった。」

今回の授業では、初めてのお産のお話をしてくれた人がいました。
産まれてきた赤ちゃんが、呼吸をしていなくて泣かなかった。
それを見た助産師さんが、すかさずCarb-v.を飲ませてくれて、
次の瞬間大きな声で泣いたそうです。

・一方で、この世から旅立つときもよく使われて来ました。
この世に来た瞬間に必要なレメディでもあり、
この世から離れて行く際にも大切なレメディでもあります。
木炭を観察してみると・・・

色がありません。真っ黒。
水分がなく、弾力も、暖かさもなく、乾いて軽い感じ。
「いのち」を感じられない質感です。

植物のようなしっとり感もなく、鉱物の重みもない。
このレメディの特徴は、生命力のなさです。

・大病を患った。
・外科手術のあと。
・活力がもどらす、皮膚も冷たく顔色も悪い。

でも不思議に、Carb-v.の人は、
身体の内に熱感があり扇いでほしかったりするのです。
精神的には、

MIND; INDIFFERENCE, apathy; everything, to (すべてに無関心)

こういったところは、セピアSep.にも似ています。
Sep.は甲イカの墨のレメディ。
どちらも、黒いです。

また、Carb-v.の人は元気なときは長時間燃えている
炭のようなバイタリティを持つ人でもあります。
木炭をもう少し詳しく観察してみると、わかることは「多孔性」。
木を炭化すると、植物の血管である導管が残ります。
これが細かい孔となっているのが木炭の特徴的な構造です。
この無数の孔にさまざまな物質を吸い込み閉じ込めることができます。
身近なところでは、脱臭剤ですが、医薬品としても昔からよく使われてきました。

消化不良や便秘などで腸内にたまった有毒物質やガスを吸着して
便として排出してくれます。

こういった作用は、単に消化器系の不調を助けるだけでなく、
慢性腎不全による尿毒症の予防、緩和、改善にも効果があるというのを、
ネットの記事で最近見つけました。

その記事をみつけた時、以前、ホメオパシーを一緒に勉強してきた
古い友人のことを思い出しましたので、ご紹介します。

友人は、長年透析をして来た男性なのですが、数年前に、Carb-v.を
インドのホメオパスから提案され、調子が良かったという話を聞きました。
彼は、腎臓移植によって、透析からは解放されたものの、
胃腸の症状でも辛い思いをしていたので、セッションを受けたということでした。

なるほどな~。

今はそうではないと思いますが、数年前まで、彼はいつも黒ずくめの服装でした。

Carb-v.は、酸素不足からくる全身の不調に使うレメディですが、
消化器系にもよく利用されるレメディでもあります。

以前、インドからお招きした著名なホメオパシー臨床医Dr.Sarkarは、
鼓腸症状のレメディ候補として、チャイナChin.、ライコポディウムLyc.
とともに、このCarb-v.をあげておられました。

また、ゲップや放屁のレメディでもあります。

以前、盲腸の手術をした方のお見舞いにいったことがありました。
「おならが出ないと、退院できないの。」と彼女が言ったので、
レメディのキットから、Carb-v.を出し、一粒飲んでいただきました。
翌日、無事ガスがでて、無事に退院できたようでした。

地味ながら、いろんな場面で助けてくれる優れものレメディです。