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2018年10月授業報告(1年生~初級コース)

10月27日(土)28日(日)

今月は「8月のレメディの復習」「オルガノン学習(§46~60)」「レメディ学習(Staph.Merc.Lach.)」「古典的ケース学習」「9月の国際セミナー復習」を学びました。

尚、今月からは、すべての授業で、レパートリー(症状からレメディを検索する辞書)を使い始めました。

(画像は、Lach.)

 
「レメディ学習(Staph.Merc.Lach.)」

今月も、各レメディの原材料について、事前に調べて来てもらいました。
この原材料の事前学習を始めてから、半年ほどになりますが、生徒さんたちのレメディに対する理解度が以前とは格段に違うことを実感しています。

Staph.は、日本名・飛燕草(ヒエンソウ)から、調整される植物レメディです。
飛燕草の生育している画像をご紹介しながら、生徒さんたちが、調べて来られたことを発表してもらいました。全体に、日本的なレメディであるとの感触を持ったようです。

植物由来のレメディは、その生き方通り、周辺環境に敏感で、環境に適応して行く傾向が強くあります。Staph.はその典型で、超敏感ゆえに環境から大きく影響を受けてしまいます。Staph.の人は、外部のちょっとしたことに敏感で、それに対して不快感を抱きやすく、特に憤りを感じやすいという特徴があります。問題はそれを抑制し過ぎることから起きて来ます。強過ぎる自己コントロール・抑圧し過ぎた感情から病になりやすい方に適しています。特に他人の無礼や侵入に敏感です。身体面では、震えを伴う神経疾患・歯と泌尿器の問題・触られることに過敏・性交後の膀胱炎・手術後の不調などによく使われて来ました。
ある生徒さんは、これは自分そのものであることに気づかれました。

 

Merc.は、水銀から調整される鉱物レメディです。
みなさんの事前学習が、とても素晴らしく、講師としても楽しんで講義ができました。
昔中国の皇帝たちが不老不死の薬を求めて水銀化合物を飲んでいたこと、インドのシバ神(破壊の神)の象徴、占星術では水星を示す(動きの速さ)こと、旅人の守護神、公害の典型であった水俣病の原因物質(有機水銀)であったこと等、様々な興味深い発表がありました。
講師としては、画像や動画を織り交ぜた解説をした上で、「もし自分が水銀としてこの世に生まれてきたら、どうなりますか?」と問いかけました。
ある生徒さんは、気持ちも体も落ち着かないので、ケースに入れて、安定させてほしい。と言われたのに、驚きました。また、自由な感じがすると言われた方もおられました。

Merc.というレメディは、まさにそういうレメディです。

とても特徴的な金属レメディで、重金属にも関わらず、常温で液体です。
一般生活では、温度変化に敏感に反応して体積を変える特性を生かして、体温計・温度計として使われて来ました。
天然には,辰砂HgSという火山性鉱物の空洞内に,液体の形で含まれていたり,加熱して遊離させたりして抽出します.純度の高い辰砂は非常に綺麗な赤色を呈しています。
辰砂を使った陶磁器はとても高級感重厚感があり、このレメディの質感を現しています。

 

Lach.は、南米の大蛇から調整されるレメディです。
このレメディに関する生徒さんたちの発表は、更にイマジネーション豊かなものになりました。アダムとイブのこと、カードでは不正行為・裏切り・誘惑・黒髪の魅力的な感じを表現すること、舌もペニスも二つになっていること(二面性)、強い性的な側面、ヘビ信仰~鏡・カカシのこと、そして、脳解剖学的にも恋愛と嫉妬と愛情は爬虫類脳が司っているという説があること等、更に好奇心を刺激される内容でした。

Lach.は欧州では古くから、女性の生理の問題(特にPMSなど)や循環器の不調によく活用されて来ました。性格的には、嫉妬深く疑り深く多弁で興奮しやすい人に適しています。疾病の始まりが猛烈に速いことも多く、痛みは激しく極度に疲労したりします。特徴的な点は、締め付けられるような感覚(喉・体幹)があることと、排出で好転することです。