今月の活動

2012年6月授業(2年生)

6月24日(日)荻野千恵美講師

オルガノンを精読するところから始めました。
今月は§52~60(アロパシー・アンチパシーとホメオパシーについて)の単元をしました。

この単元で、200年ほど前にハーネマンが指摘したことは、今も尚同じ問題があることを明らかにしてくれました。
福岡伸一氏の著書「動的平衡」も参考資料にして講義を進めてみました。

レメディ学習はLac-c. Naja. Elaps.の3つです。

何人かの生徒さんが、それぞれのレメディに近いものがあるようで、個々にお話しして頂きました。それによって、皆さんのレメディへの理解が深まりました。

4期生の皆さんは、感性の優れた方が多く、授業がとても深まるように感じています。

オルガノン要約(抜粋)~

§52 主な療法は二つだけである。ホメオパシーとアロパシー(ヘテロパシー)
・ホメオパシー:慎重な実験と純粋な経験だけに基づくもの。
・アロパシー、ヘテロパシー:ホメオパシーとは正反対で治癒とは無関係のもの。
これらは結合することはもとより、近づくことさえできない。

§53 ホメオパシーは最も一貫した、まっすぐで唯一の療法である。ホメオパシーによってのみ、最も確実に速やかに持続的な・・・理想的治癒を達成できる。

§54 アロパシーは病に対していろんなことをするが、不適切である。アロパシーの病名は療法ごとにばらばらであり、薬の作用は憶測にもとづいている。つまり、人からどんな有害物質をどのように除去したら良いのか?を憶測に基づき、指示を出してきたのである。

§55 アロパシーの療法体系を忠実に導入すると患者の状態は非常に深刻になる。一時的に緩和する術を持たなければ、医師は患者からすぐに見捨てられていたことだろう。アロパシー医は緩和さえすれば良いと考えて来た。

§56 緩和療法(アンティパシーとエナンティオパシー)の方法はガレノスの「反対のものは反対のものによって」という教えに基づいて導入された。この療法がどれほど役に立たず、危険かを以下の段落で見ていこう。
アロパシー医の療法で重要なものは、自然の病の一部に対して正反対の関係をもたらすアンティパシー的治療だけである。

§58 アンティパシーでは、たった一つの症状だけが一面的に考慮されているにすぎない。したがって病全体の治癒は明らかに期待できない。

§59 反対のものによる緩和の作用によって、病の重い症状が治癒されることは決してない。むしろ必ず増幅させ悪化する。緩和療法による悪化事例・・・一時作用(緩和)の後には二次作用(逆に向かう身体の自然作用)が起きてより悪化するしかない。

§60 アンティパシーでは、その効果がすぐに切れるため緩和剤を次第に強くしていかなければならない。結果より重い他の病が発生する。もしくは治癒不可能な状態や生命に危険な状態が生じ決して治癒しない。