今月の活動

2011年12月講義(1年生)

12月17日(土)荻野講師

サセプティビリティ(感受性)とポラリティー、モダリティー、エキサイテングコーズとメインテイニングコーズなど、ホメオパシーの基本概念を学んだ。

特にサセプティビリティとポラリティーは、最も重要なものなので、グループ学習を通じて、各自の体験のシェアをしながら理解を促した。

病に関する本当の問題は、自分の外側にあるのではなく、内面にあることを理解してもらえたと思う。

レパートリーも頻繁に使い、感受性はどのような症状としてとらえられるのかを確認してもらった。皆さんよく発言し、楽しい授業だった。

12月18日(日)荻野千恵美講師

レメディ学習の前に、いつものようにオルガノンから始めた。

ハーネマンが、「類似していない状態では何が起きるのか?」について実例を挙げて解説している§35~42について、本文を読みながら、理解を深めて行った。
一見すると分かりにくい単元だが、一つ一つの§を理解を確認しながら、進めて行くと、本当に理路整然と述べられていることが分かる。

ある生徒さんが、以前介護の現場で体験した通りのことが述べてあると発言され、200年前と現代でも、あまり違いがないことに皆驚いた。

レメディ学習は、Lach. Aur. Merc.の3つ。

生徒さんから、各レメディのイメージが次々に出てきて、全体像が充分につかめたように感じる。

鉱物レメディが2つあるので、周期表での解説も加えた。周期表と鉱物レメディの関係については、別途まとめて講義をする予定をしている。

オルガノン(要約)

§35 類似していなければ治癒できないことを説明するために事例を3つ。それらから以下の二点を考察する。
A)互いに類似していない自然の病が同一の人間に併発した場合(3パターン)。
B)不適切なアロパシー薬を使って治療したら何が起こるのか。

§36 A-1)古い病が強い場合=新しい病は駆逐される。

§37 Bについて:慢性病はいつまでも癒されないし、むしろ悪化する。これはあまりにも日常的に目にしていることなので、説明の必要すらない。

§38 A-2)新しい病の方が強い場合=古い病の進行は遅くなり止る。ただし新しい病が収束するか治癒されると古い病は治癒していない状態でふたたび現れる。(多数の事例)
§39 互いに類似していない病は他方の病気を治癒することはできない。(多数の事例)従って、アロパシー薬を長く使い続ければ、古い病に新しい病的状態を加えてしまうだけである。

§40 A-3)新しい病が長期間身体に影響を及ぼした場合=類似していない古い病に加わり、一緒になって複雑な病を形成する。
それらは自分の取り分になる器官をそれぞれ占拠する。患者は病が重くなる。
しかし、類似していない二つの病が並存した時、相手を互いに取り払って治療することはできない。(多数の事例)
(注)二つの病は融合するのではなく、並存することを確信した。それぞれに対するレメディを適切なときに入れ替えて使うと治癒できる。

§41 非常に頻繁に起きていることは、アロパシーの不適切な薬を長期間使い続けたために、新しい病が加わり複雑化した状態である。二重の病になり重症化し治癒できなくなり、死に至ることもある。(多数の事例)

§42 二つ、三つの自然の病を同じ身体に同時に発生させることがある。これは類似していない病の場合だけである。