今月の活動

2011年8月講義(3年生)

8月6日(土)荻野講師

前半の1時間半は、マックレパートリー(KHA社)のローデスさんに来て頂き、コンピュータソフトの最も基本部分について講義して頂いた。講義レベルを今のCHKの生徒に合せて頂き、初めて触ることになった皆にも分かりやすかったと思う。

後半は、先月のケース学習の続きである。[2回目の処方」について順に学んだ。
クライアントが癒されるべき点と候補レメディを一人ずつ発表して頂いたが、この1ヶ月間、皆個々にケースについてよく考えてきたことが窺われた。
ケースの捉え方はまだ難しく感じていると思うが、ケースを受け留めてからシングルレメディに至る道筋をおおまかにつかめたと思う。

ホメオパシーの世界で一般に言われている「ジグザグ法」によってケースを進めて行くに従い、より本質的なレメディに辿りつけるということも体験できたと思う。

生徒さんたちが、卒業して個人相談を始めると、大半のケースでこの「ジグザグ法」を選択することになる。シミリマム(最類似レメディ)をいきなり見つけることは至難の技であり、通常はシミラー(類似レメディ)から順番にアプローチして行くのが大半だから。今回の授業で、その筋道は見え始めたことだろう。

まとめとして、オルガノンのセクション180~184を確認して講義を終了した。

オルガノン関連箇所抜粋(要約)

§180 完全ではないレメディを用いれば、レメディが持つ特有の付随的な症状を生み出すことだろう。しかしその症状はクライアントが元々持っていた症状である。

§181 その付随的な症状はレメディによって引き起こされたものだが、実はその人の病の表現でもある。つまりその症状の総体が現在の真の病的状態でありそれを健全な状態に戻さなければならない。

§182 現れてる症状が少ないために最初のレメディは完全ではないものだとしても、その都度適切なレメディを選んで行くことが、病の状態を完全にすることに役立つ。

§183 最初のレメディがもはやそれ以上働かなくなったら現状の状態を記録し、それに基づいて次のレメディを見つければよい。そのレメディは今の状態にまさに適したものであり、症状の数も増え、症状像としてより完全になっているはずであるから。

§184 これを回復するまで続けること。

8月7日(日)野村講師

今回は、マックレパートリーに馴染みながら、簡単なケース学習を通じて、ケースの捉え方、全体像の観方を学んだ。そしてレパートリー(コンピュータレパートリーも含めて)はあくまでも道具だと割り切ることを繰り返し伝えた。

最初のうちは誰もが、個々の細かい症状に目が行ってしまい、「全体像」を見失いがちになる。まずは「ケース全体の理解」をした上で、初めてレパートリーを道具として使いこなすものだということを理解して欲しかった。

最後には、先月に引き続き、あるケースをグループで検討し、来月再度、シングルレメディに至るまでのプロセスを経験してもらう予定である。
生徒の皆さんが、「ケース全体を理解」するにあたり「ありのままを見る」ことが出来るかどうか?とても楽しみである。来月は特にこの点について深めて行きたい。

オルガノン関連箇所抜粋(要約)

§6 偏見なき観察者が唯一知覚すべきものは、外部に表現された病の徴候・現象・症状の全体(本来の健康状態からいかに逸脱しているか)である。治療家は、生命エネルギーの病的な作用(逸脱部分)全体を「観察」する必要がある。(表現された症状以外に見るものはない)