今月の活動

2011年6月講義(3年生)

6月4日(土)特別授業~森本千佳講師

今回は、東京で活躍されておられる森本千佳講師に、講義をお願いした。

森本講師は、オーストラリアでホメオパシーを学び、現地でも実践して来られた豊かな経験を持ったプロフェッショナルである。また世界のホメオパシー事情にも通じた非常に実践的なホメオパシーの方法を身に着けて来られた方でもある。

最初は森本講師も生徒さんたちもやや緊張していたが、講義が進むにつれて和やかな雰囲気になって行った。森本講師のざっくばらんでユーモアあふれる人柄ととてもオープンな姿勢からのものだろう。森本講師からは包容力を感じたのではないかと思った。

2つのシンプルなケースを材料にした講義だったが、クラシカルホメオパシーのエッセンスが、実によく盛り込まれていて、基本に忠実でとても実践的な講義だったと思う。

「何よりも実践を通じて学び続けて下さい。それが皆さんに力を与えてくれます。そして、皆さん個々の実践が、必ず日本のホメオパシーの水準の向上に結びつくと思っています」とのメッセージが印象に残った。

森本講師には、今後も上級生向けの講義をお願いするつもりである。

6月5日(日)渡邉広講師

今月の基本原理は、精神・感情の病についてであり、病理症候学は、まさに精神疾患について講義をした。

前半の精神・感情の病については、オルガノンの§210~230を精読しながら、理解を進めてもらうようにした。
200年近くも前の著作にも関わらず、現代に通じる内容に改めて驚いた。ハーネマンは、本当によく考え抜いて述べている。その文面を読むほどに、彼の病の人に対する暖かさと後進の治療家に対する優しさをも感じることが出来た。

ホメオパシーを知らない皆さんにも、是非一読をお勧めしたいと思う。

後半の病理症候学は、いつものようにスライドを使って、現代の精神疾患の概要を学び、その中心にあたる統合失調症と欝症状について、そして最近注目され始めたパーソナリティ障害についても詳説した。

人が何故精神的に乱れるのかは、恐らく生命を守るためのやむにやまれぬ対応だと理解できる。しかしそういう性質のものだけに、具体的な対処法は非常に難しい。

生徒さんには、経験の浅い段階では、こういう相談はお受けしないように注意を促した。

オルガノン~関連§の一部(要約)

§210 一面的な病は全てプソラに属すが、症状が一面的なので治癒するのは困難である。感情・精神的な病もこの種のものである。
治癒を成功させるには症状の全体像のなかに、感情・精神の状態をも記入しなければならない。しかしそれは変化するので分かりづらい。

§211 感情・精神の状態は、患者の固有性を示すため非常に重要だが、隠されていることが多い。

§212 レメディのプルービングにおいては必ず感情と精神に変化を起こす。

§213 身体症状と精神症状がマッチしたレメディでないと、急性の場合においてさえも治癒は不可能である。

§214 感情・精神の病気は身体症状と同様にレメディで治癒に導ける。

§215 ほとんどすべてのいわゆる精神・感情の病は身体の病に他ならない。なぜなら身体的症状が後退すれば精神的症状が激しくなるから。

§216 症状が感情・精神的な方面に移行すると、ほとんど身体症状は消失する。
([粗野なもの=身体]→[精妙な器官=精神]への転移・誘導)

§217 上記のような場合、レメディの類似性は身体症状だけでなく精神症状のより正確な特性をとらえる必要がある。

(続く)