今月の活動

2011年2月 2年生講義

2月26日(土)荻野千恵美講師

レメディ学習の前に、いつものようにオルガノンを確認した。今回は2学年の締めくくりということもあり、原点に返って頂くことを願って、§3を再読し、
・人の何が癒されるべきか?
・レメディの治癒力について。
・レメディの投与法
・治癒をさまたげているものを、どうして取り除くか?
など、ホメオパスの役割について再確認した。同時にこの中のレメディの治癒力について、ハーネマンが厳しく述べている点についておさらいをした。オルガノン§118~120の項目である。

オルガノン§118~120(要約)

§118 レメディには、それぞれ特有の作用があり、すべて異なっている。
§119 三界に存在するどの原材料も異なったあり方をしているのだから、それぞれ作用が違うのは当然で、混同してはならない。
§120 レメディをそれぞれ厳密に区別してプルービングすること。そうすればレメディの作用が正確に理解でき、的確な処方をすることが可能になる。それによって、健康という最高の幸福を獲得できる。

レメディ学習は、Graph.Bry.Coloc.の3つである。

Graph.は炭素のレメディ。周期律表的観点からも理解を深めてもらった。
Bry.とColoc.はいずれもウリ科のレメディで、邪魔されたくない・苛立ち。無念・乱された。という感覚を持っている。

他にウリ科に共通することは・・・
・休みたい。 
・人を避ける。
・動きによって悪化し、圧迫によって好転する特徴を持つ。 
・痛みの質も特徴的で、切るような、突き刺すような、引き裂くような、鋭い、縫うような、つまむような痛みが起きることが多い。

(写真はBry.)

2月27日(日)渡辺講師

前半は基本原理の復習として、サセプティビリティ(感受性・罹病性)について学んだ。

生徒さん各人の理解を聞いて、ハーネマンとケントがどう述べているのかについて、簡単なモデルケースの中で、その人のサセプティビリティはどこに現われているのかを考えてもらった。皆さんが、よく勉強されているのを感じることが出来た。

サセプティビリティのポイントは、その性質と強さである。

まず、性質についてはアフィニティーとモダリティーによく現われることを理解してもらった。
強さについては、レメディのリピートとの関連を話した。ハーネマンが晩年に提唱したLMポーテンシーについても説明した。いくつかの質問が出たが、個々に具体的に説明することを心がけた。かなり理解は進んだように感じる。

前半最後は『ホメオパシーの哲学』ジュリアン・カーライアンの本で今日のテーマを閉めた。

後半は、解剖・生理。病理の授業の2回目である。
今回は、スライドをふんだんにつかった授業を試みた。新規に制作したスライドが、こういう面白みの少ない学習には効果的と分かった。適宜ホメオパシーと絡めて解説することで、興味を持ってもらえたと思う。次回は病理症候学の講義もスライド制作したいと考えている。