今月の活動

2014年5月授業(3年生)

5月10日(土)

今月前半の生徒さんのレメディ発表は、セリ科についてでした。
これまで学んだセリ科のレメディ3つを比較しながら、その共通点と相違点を見ながら、それぞれのレメディの特徴について考察されていました。とても、熱心に勉強されておられて、同期の皆さんへの刺激になっているようです。(写真は、Cic.)

荻野千恵美講師

オルガノン§146~148を学びました。

ここからの単元は、真の療法家(The physician)の第3の仕事の部分です。
とても具体的で、実践的な内容も含まれています。実践演習を始めた3年生には、タイムリーな学びになっていると思います。

今月のレメディ学習は、Bar-c.Ph-ac.Tab.の3つを学びました。

Bar-c.は心身の発達のやや遅れ気味な子供や脳卒中後のご老人などによく適応されるもので、そのような場合には役立つことが多いでしょう。Ph-ac.も気持ちにポッカリ穴が開いたような深い失意の際に適応される汎用性の高いレメディです。

オルガノン§146~148要約(抜粋)

§146 真の療法家の「第三の仕事」は正しいレメディを自然の病にホメオパシー 的に適用することである。
(注/第一:治療のために必要なことを探求すること。第二:レメディーのエネルギーを探求すること)

§147 患者に生じた自然の病気の全体像に対して最も類似したものが、最も適切なレメディである。

§148 まとめ(重要!)
・病とは物質ではなく”精神的なエネルギー体”が”精神的な生命原理”を支配し、撹乱したものである。
・レメディのエネルギーはその病のエネルギーより勝っていること。
・適切なレメディを選べば、急性病は短時間で消失することも多い。
・より慢性の病には同じレメディでポーテンシーを上げたり、数回投与したり、より類似したレメディを選ぶことで消滅する。そして健康を取り戻す。
(注)
・常に変化する病的状態に対して、最適なレメディを見つけるのはとても厄介な作業である。厄介故に、手抜きや不注意な方法に陥りがちであり、うまくいかないと自ら努力をしないで、ホメオパシーの不完全さのせいにしたがる。

5月11日(日)

今月後半の生徒さんのレメディ発表は、ご自身が子供の頃に大好きだった「もののけ姫」とあるレメディの共通点についてのとてもユニークな考察でした。昔見た映像を見ながら解説してもらいました。とても楽しく拝見しました。

前半/荻野哲也講師

Case学習をしました。今回は、基本に戻り、「健康と病気」について改めて考えることから、実際のケースを見つめて行く内容にしました。

今月は、まずはケースを受けとめてその中心(癒すべきところ)までをまとめてみるところまでで、一旦終了しました。
このケースのクライアントが、本来の健康状態からどのようにずれているのかに焦点をあてて、考えて行きました。最終的にシングルレメディを選ぶのは、宿題として各自自宅で検討して頂くことにしました。来月の皆さんが選んだレメディが何なのか楽しみです。

後半/野村潤平講師

3年生になりましたので、来春まで、1年間掛けて、急性症状(怪我・風邪・急な胃腸の不調など)への具体的な対応法について、順次学んで行く予定です。
クラシカルホメオパシーの専門家として、急性症状と言えど、慢性症状との関連や意味合いなど広い視点から対処する必要があります。その視点が欠けていると適切なレメディが選べないでしょう。その基本を踏まえた上で、典型的な急性症状としての「怪我」に対する対処法を学びました。今後も順次急性症状のテーマ毎に進めて行きます。

オルガノン§1・§9及び§73要約(抜粋)

§1真の治療者の崇高で唯一の使命は、“病気の人”を健康に戻し、 まさにその言葉どおり治療することである。

§9 健康な状態においては、目には見えない生命エネルギーが物質的身体を完全で調和的に管理・統治・維持している。健康な人においては、その生命エネルギーによって、人生におけるより高邁(高次元)な目的のために健康な身体を道具として自由に使用することが可能となる。

§73 急性病には大きく二つあり、対処の方法も異なる。
1)有害な要因にさらされたことがきっかけとなって個別的に人間を襲うもの。たいていそれは潜伏していたPsora(乾癬マヤズム)が表面に湧きあがったものに過ぎず、症状も激しいものでなく、すぐに除去されるならば、Psoraは自ずと休眠状態に戻る。栄養過不足・外傷・冷え・激情など。

2)気象や大地の影響力や有害因子をきっかけとするもの
a)散発性:同時にあちこちで複数の人間の感受性に合わせて襲いかかる。    
b)流行性:aとほとんど同じで、同じ原因から多くの人々に襲いかかり極めて似た症状を見せる。
c)感染性:大勢の人々がいる集団の間に蔓延し、感染する。
こうした病気は発生源が同じだから、病気になった人たちの病状が進行する様子は同じである。放置すると死に至るか、健康を回復する。戦争・洪水・飢きんなどが、こうした病気の誘因や発生源になる。