今月の活動

2013年1月授業(2年生)

1月26日 荻野哲也講師

授業の始まる前に、今月初めに東京での国際セミナー(ジェレミー・シェア先生)に参加した生徒さんのお2人に、その内容についてシェアしてもらいました。

続けて最近恒例になった「英語でオルガノン」をした後、今日の主題であるケース学習に入りました。
この「英語でオルガノン」は英語がとても得意な生徒さんによる英文のオルガノン学習を通じて、ホメオパシー英語になじむことを目的にしたものです。昨秋よりこのクラスのメンバーで相談の上、自主的に考えて始めたものです。

ケース学習は、過去に講師が経験したケースを元にして、ケース全体をどのように受け取り、最終的にシングルレメディにたどり着くまでのプロセスを学ぶものです。

2年生は、全体的にケースの要点をとらえることはとても得意ですが、ケースから適切なRubrics(特徴的な症状)を選ぶことが苦手な方が多いので、今月はそこに重点を置きました。

ケースに対する取り組み方についての全体の流れは、ほぼ習得出来たと思います。Rubrics選びは、何より経験が大切ですが、教室でトレーニングを積むことでも、かなり力がつきますので、後半の1時間を利用して、Rubrics選びの練習をして講義を終了しました。

1月27日(日)荻野千恵美講師

いつものように、オルガノン学習から始めました。

今月は、ケーステイキングの方法(§87~91)の単元です。ハーネマンは、慢性的な病に悩んでいるクライアントには、きめこまやかなケーステイキングが必須だと述べています。その内容は、懇切丁寧で、初学者にもわかりやすく、熟練者にも多くの示唆を与えてくれます

レメディは、Cann-i.Op.Agar.の3つを学びました。

いずれもとてもユニークなレメディたちですが、生徒さんたちからは、本当に生き生きとしたイメージが立ち上がり、それぞれのレメディの質感が明瞭になりました。しっかりしたレメディ像をとらえられたと思います。レメディ学習では、この「レメディ像」を捉えることが、一番大切なことだと考えています。

オルガノン要約抜粋(§87~91)

§83 症例を”個別化”したものとして捉えるためには・・・
A)偏見を持たないこと。
B)健全な分別を持つこと。
C)症状像を注意深く観察すること。
D)忠実に記録すること。

§84 セッションでの心構え:
A)感覚器官を総動員して、
B)患者に起こった変化と異常を
C)患者と同じ表現で、
D)全てを、
E)正確に記録する。
F)自分は黙ったままで、患者と家族に話をさせる。
G)話をさえぎってはならない。

§86 患者が話したいこと(症状)を全て話したらそれを質問で具体化していく。
例)「いつからその症状が始まりましたか?」「どんな痛みですか?」

§87 「はい」「いいえ」で答えるような質問はしてはいけない。半分しか本当でないときもどちらかにしなければならないから。即答できるような質問も良くない。患者が誤ることもあるから。
(注)「~ではないですか?」という質問は誘導的になるのでしてはならない。

§89 唯一信頼が置けるのは患者の言葉のみである。患者の話すことに全幅の信頼を置くこと。
(注)個々の症状について詳しく聞いていく例。非常に具体的で有用なガイド。