今月の活動

2013年4月授業(1年生)

4月26日(土)荻野哲也講師

今日は1年生最初の講義でした。
オリエンテーションの後、早速、初回授業に入りました。

前半は、皆さんが3年間かけてなろうとする「ホメオパス」とは一体何をする人なのか?について、考えて頂きました。
観念的にならないように具体的なケースを通じて、目の前に来たクライアントさんに対して、一体、何を受けとめ、何をするのか?を理解して頂きました。
『オルガノン』の該当箇所を精読しながら、進めることで、ホメオパシーの創始者ハーネマンは、どう述べているのかを合わせて伝えました。

後半は、「健康と病気と症状について」の理解と「マテリアメディカの見方使い方」についてです。

健康とはどういうことをいうのか?を考えることは、ホメオパシーの入り口です。この健康と病気の関係性や症状の意味を理解することなしにホメオパシーを学びはじめることはできません。その部分をじっくり考えて頂きながら進めました。

最初の授業で相当疲れたと思いますが、皆さん、最後まで興味深く、身を乗り出して積極的に質問したり発言して頂き、講師としてこんなにうれしいことはありません。

オルガノン要約(抜粋)
§1 療法家の唯一の使命は病める人の健康を回復することだけである
=「治療」

§2 理想的な治療とは、明確な根拠に則り、短期間で、無害で、速やかで、
穏やかで、持続的で、全体的な回復のこと。

§3 療法家は次のことを明確に認識・知覚・洞察していなければならない。これが出来る人=真の療法家(ホメオパス)

A)病の認識と兆候の読み取り=個々の症例で何が治療されるべきか?について
B)レメディの治癒力に関する知識=個々のレメディの治癒力について知る
C)レメディの選択と適用とその正しい投与法=投与量と反復方法について知る
D)治癒を妨げているものは何か。それらをどうすれば取り除けるのか。

§7 適切なレメディを示唆してくれる唯一のものは、生命エネルギーの病的状態とも言える病気の内的本性を反映した”症状の全体像”だけである。
症状の部分ではなく、全体が除去すべきものである。

§9 健康な状態においては、目には見えない生命エネルギーが物質的身体を完全で調和的に管理・統治・維持している。健康な人においては、その生命エネルギーによって、人生におけるより高邁(高次元)な目的のために健康な身体を道具として自由に使用することが可能となる。

§10 物質的身体だけでは、腐敗し分解される。非物質的な本性(根源的生命・生命エネルギー)だけが物質的な身体に感覚・機能・自己保存の能力を付与する。その本性がない身体は死んでいる。

§13 病は、身体全体からも、身体のみからも、バイタルフォースからも分離することはできないものであり、隠されたものでもない。

§15 生命エネルギーの病的状態とその表現である身体症状は同一のものである。
それらはひとつの全体性を形成する。ただ理解しやすいように分けて考えるだけのことである。

§16 生命エネルギーは精神的でダイナミックなものなので、精神的でダイナミックなもの以外の影響を受けることはありえない。症状の全体を注意深く観察すれば、治癒に必要なものはすべて示されている。(§11参照)

§18 適切なレメディを指し示す唯一のものは、付随的要因を含む症状の全体像である。

§19 病とは”健康状態”が変化したもの。治癒はその逆である。レメディは、感覚と機能を基盤とする人間の”状態”を変化させることができるので、病を治癒することができる。

4月27日(日)荻野千恵美講師

今日は、最初にレパートリーの使い方を学び、その後レメディ学習をしました。
学んだレメディはCalc. Sulph. Phos. Nat-m. Puls. Lyc.の6つです。
まずはレメディの捉え方に慣れて頂くために、それぞれのレメディの原材料の映像等からどのようなエネルギーを感じるのか?に重点を置いて進めてみました。時々、レパートリーも引いてみる練習もしながらゆっくりと理解を促しました。

原材料の映像を観てもらい、皆さんに映像から感じる言葉を表現してもらいました。
いずれの方も豊かなイマジネーションのある言葉で表現されたので、楽しい授業になりました。
今年度も感性豊かなメンバーが揃っています。