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2017年2月授業報告(2年生~中級コース)

Elaps.画像1

2月11日(土)12日(日)

今月は、「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§185~195」「今月のレメディ学習」「ケース学習」を学びました。そして、授業後に修了式を行いました。(画像はElaps.)

 

「今月のレメディ学習」

Cocc.Elaps.Op.の3つのレメディを学びました。

Cocc.は、インドやスリランカの海岸沿いに生息するツヅラフジから調整される植物レメディです。インドでは、古くからこの植物が持つ特性を利用して漁が行われて来ました。魚が酩酊状態でフラフラしている間に、漁師は容易に捉えることができるのです。

レメディとしての歴史も古く、昔から欧州では乗り物酔いや時差ボケや看病疲れの際に利用されてきました。自分のペースやリズムで活動できない状態の時に起きる神経的な乱れに対して、とても効果的です。
生徒さんの中に、最近看病疲れの際にこのレメディを使い随分と楽になった方がおられ、その実体験をシェアしてもらいました。

Elaps.は、Lach.などと同じように蛇類から調整されるレメディです。一般名はサンゴヘビです。ミミズのように超小型の蛇で、赤黄黒色の派手な横縞模様をしていて、カラフルで、ちょっとお洒落な印象があります。
Lach.など他の蛇類のレメディ同様、血液の問題にしばしば利用されて来ました。このレメディにマッチする人は、出血色が黒いのが特徴で、冷えに対して敏感です。特に冷たいものを飲んだりすると胸や胃にひどい冷えを感じ、引き続き全身が悪化してしまいます。また人付き合いは苦手で、田舎に引きこもりたくなるようなタイプです。食べ物では、サラダを好みます。右側優勢レメディです。(Lach.は左側優勢レメディ)

Op.は、ホメオパシーの世界では、ショック後に使われる著名なトラウマレメディ=Acon.と同じように、突然のショック後に生じる心身の乱れに使われてきました。
Acon.は、ショックを受けた後に、まるで、死の恐怖に支配されてしまったようになり、ソワソワと落ち着きを失くし、身体はゾクゾクして冷えてくるような場合に選ばれますが、Op.は、ショック後は、逆に呆然自失状態で、ボンヤリしてしまいます。周りで起きるすべてのことに対して感じなくなってしまい、引きこもり状態になります。
このレメディについても、生徒さんの中に、最近この状態になった際に、このレメディを使って楽になった方がおられ、シェアしてもらいました。

ショックの要因は似ていても、人によって、その後に起きて来る反応(感じ方と対処の仕方)は様々です。

ホメオパシーでは、このことを「感受性(罹病性)が違う」と表現します。ホメオパシーとは、個々人の感受性とそれに対する反応(対処法)の仕方の個性特性をつぶさに観察して行く療法と言って良いでしょう。

 

「ケース学習」

講師がかつて経験したケースを生徒さんたちにシェアしながら、一緒に学ばびました。
レメディが何かを考えることよりも「その人の心身全体の乱れ」がどうなのか?にたっぷりと時間を使って進めました。ケース全体から感じる「質感」と「特徴的な症状」をピックアップしてもらい、その全体を広く眺めるようにしながら「全体像」を捉えてもらいました。
まだ学んだことがないレメディでしたが、皆さん質感と全体像はよく捉えられていました。
「中級コース:修了式」

お一人ずつに、1年間の学びを通じて感じられたことと今後の抱負を述べて頂きました。
皆さん、無事修了されてほっとしておられました。次は、いよいよ上級コースです。