今月の活動

2013年11月授業(2年生)

11月2日(土

授業前には、生徒さんによるレメディ解説がありました。
彼女は以前から、中国の英雄「項羽」のファンらしいのですが、項羽のことを詳しく調べて行くうちに、1年生の時に学んだマーキュリーMerc.にとても類似している事に気付いたそうです。
項羽の記録をもとにして症状を集めて行くと、その全体像はマーキュリーになりました。
その素晴らしい話に、同期の皆も講師も引き込まれてました。

野村講師

授業のはじめは、10月12~14日にあった国際セミナーの復習(質疑応答)をしました。

生徒さんからの疑問点として出て来たのは、植物レメディの方の依存と鉱物レメディの方の依存との違いについてでした。

それを受けて、講師からは・・・
一般に「依存的」ということで有名なレメディ=プルサティーラ・Puls.というレメディの中心は「依存」とは別のものではないか?・・・という問題を投げかけました。

このことについて、皆で考えて行きました。

次に、今夏の課題で皆さんにケーステイキング(セッション)実習をしてもらっていますが、それをやってみて難しいと感じたことを全員にあげてもらいました。
クライアントによりよく話してもらうためには、何が必要なのか?など、個々の経験をシェアしながら、具体的にどうしてゆくか?話し合いました。それぞれに大いに気付きがあったようです。

その上で、ケース学習をしました。
簡単なケースを材料にして、とても大切な症状と取るに足りない症状をどう見極めて行けば良いのか?に焦点をあてながら取り組みました。
ケースの中心を理解出来るところまで進み、レメディの確定などの続きは翌日に持ち越しました。病理そのものから起きて来る症状は、ホメオパシー的には、さほど重要ではないことを理解してもらえたと思います。

ホメオパシーでのアプローチは、病理という「結果」に向き合うものではなく、それ以前のもの=その人個有の体質の変化(改善)をもたらすものです。つまり表面ではなく根本的な「土壌改良」を目ざして行くものです。

オルガノン要約(抜粋)

§153 SRPについて
SRP:際立った、まれな、特有の、特徴的症状
SRPだけに目を向けても良い。ありふれた症状は注目には値しない。特徴的な症状に注目すること!

11月3日(日)荻野講師

いつものようにオルガノン学習から始めました。
今月は、§71~73、急性病と慢性病の分類及び急性病自体の分類の部分です。

ハーネマンは、病について考察する際、いきなり、病を抑え込もうなどと考えませんでした。個々の症例を詳しく観察して、本当は内面では何が起きているのか?を考えました。
まずは、膨大で多岐にわたる病の分類をして行くことで、彼は問題点を明らかにして行こうとしています。
それを踏まえて具体的な対処法を探って行ったことが読み取れます。

今月は、Kali-br. Plat. Iod.の3つのレメディを学びました。

いずれも鉱物レメディで、周期律表との関係からも考えて行きました。

Iod.は、周期律では、銀シリーズのレメディで、表現すること、パフォーマンスと関係したレメディです。
欧州のあるホメオパシー専門家によれば、シャガールやメンデルスゾーンなどが、このレメディと関係が深いのではと述べています。また、映画「ライフイズビューティフル」に流れているエネルギーも、このレメディとの類似性があると思われます。

オルガノン要約(抜粋)

§72 人間の病には二つある。
A)急性病:病的進行が速く、適度に短い期間で病の進行を終える。
B)慢性病:初期の段階では目立たず、少しずつ健康を蝕んでいく。
生命エネルギーは病に対して不完全で不適切で無駄な抵抗を企てるだけで、自分のかかった病を独力で消滅させることはできない。最終的に身体が破壊されるまで異常な状態にする。この病は慢性マヤズムを通じてダイナミックな感染によって発生する。

§73 急性病:急性病には二つある。
1)有害な要因にさらされたことがきっかけとなって個別的に人間を襲うもの。たいていそれは潜伏していたPsora(乾癬)が表面に湧きあがったものに過ぎず、症状も激しいものでなく、すぐに除去されるならば、Psoraは自ずと休眠状態に戻る。栄養過不足・外傷・冷え・激情など。
2)気象や大地の影響力や有害因子をきっかけとするもの
a)散発性:同時にあちこちで複数の人間の感受性に合わせて襲いかかる。