今月の活動

2014年8月授業(2年生)

8月9日(土)

野村講師

この春からは、授業の入り口に質疑応答の時間を設けることにしました。
Ign.とNux-v.の違いについてなど、とても良い質問が出ました。
この2つのレメディは、勉強し始めた頃は、まったく別のものに思いますが、理解が深まって来るにつれて、似ている点が多くて見分けしにくいいことに気付くものです。

今月のオルガノン学習は、マヤズムに関する単元§79~82の精読・解説をしました。
マヤズムとは、200年近く前にハーネマンが気付いた瘴気と呼ばれる「病の種」のようなものです。これは人類なら誰もが生まれつきもっているもので、病(特に慢性病)を引き起こす元になります。病の真の原因は、外にあるのではなく、元々自分の内側にあるということです。
ホメオパシーの専門家の役割は、このマヤズムの苦しみを解決することだと言って良いでしょう。

荻野千恵美講師

今月のレメディ学習は、Ambr.Gels.Plat.の3つです。Ambr.は、お香(龍涎香)から作られる海の生物由来のレメディです。
あまりにも敏感ゆえに、人間関係には、引っ込み思案ですが、周りの出来ごとに対してショックを受けやすく、落胆してしまう特徴があります。
Gels.は、予期不安症状の代表レメディの1つです。今回は、生徒さんのレメディイメージワークから、講師としても新たな発見がありました。
Plat.は、貴金属レメディの頂点に立つレメディです。ある映画の主人公のイメージが出て来ました。
いずれのレメディも素晴らしいレメディ像が出て来て、楽しかったです。

オルガノン要約(抜粋)

§79 慢性マヤズムの病
SYPHILIS:不治の病として死とともに消えると思われてきた。
SYCOSIS:これも不治の病だが、皮膚の腫瘍を破壊するだけで治癒したと考えられてきた。

§80 PSORA(乾癬)マヤズム
SYPHILIS、SYCOSISよりも計り知れないほど蔓延し、はるかに重要なマヤズム。
PSORAは身体全体が完全に内的に感染した後になって初めて特有な発疹が出る。
PSORAはほとんど全ての数え切れない病気を生み出す真の根本原因である。

§81 このPSORAは数百世代にわたり少しずつ受け継がれ、広範囲に無数の病気の形をとって蔓延した。こうして生み出されたものには別々の病名がつけられた。
異なった病に対して、通常医学ではやたらに曖昧な名前をつけて画一的に理解し、画一的な治療をしている。つまり本質的に異なる病に対して同じ治療をして来た。
いかなる流行病もかつて存在していたものではなく、それぞれ本質的に異なったものとして治療しなければならない。よって真の治療家はこうした無益で乱用された病名のいかなる影響も受けてはならない。

8月10日(日)荻野講師

前日のレメディ学習の続きを終えてから、ケース学習をしました。

内容はケースを受けとめてからシングルレメディにたどり着くまでの基本的なものです。
大切なことは、自分が習ったレメディに、その人を当てはめることではありません。
まずはその人にとって、真に癒すべき点は何か?考えて行くことです。

そこに焦点を当てながら、ゆっくり進めて行きました。

その人の特徴的な症状をピックアップして、全体像をはっきりさせて行きました。
その人本来の健康な状態から、どのように外れ、乱れているのか?

それを広い視点で眺めて行くと、自然に癒すべき点が分かってきます。

あとは、その乱れと似た乱れを引き起こすもの(レメディ)を探せばいいのです。

今回の授業では、この一連の流れを経験してもらいました。

4月にもケース学習をしましたが、皆さんのレベルが上がっているのが分かりました。
今後もこの経験を繰り返して行きたいと考えています。